思春期少年と時槻風乃


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 住宅に囲まれた小さな公園へ行き着いて、その隅っこのブランコに少年はぽつんと腰を下ろした。
 特にどうしたというわけでもない。
 ただ、夜という人の気配の沈み込んだ空気がなんとなく心地が良く、少年は夜中に散歩をするのが好きだった。真っ暗で、街頭の弱々しい明かりだけがじんわりと広がっているこの空間に落ち着きを感じた。
 なにというわけでもない。
 ただそれだけのことだった。

「寂しそうね」
「!?」

 突然かけられた少女の声に、ぎょっとなって、少年は慌ててその場で振り返った。誰とも関わる必要のなかったはずの漆黒の空間で、その落ち着きを破る声の主を振り向くと、少年はさらに息を呑んで驚いた。
 ゴシックロリータが、そこに立っていたのだ。
 衣装を纏った美しいその少女は、人形じみて白く整った肌をしている。恐ろしく華奢で、テレビでも見たことのない美貌を前に少年は固まった。
 現実感がないと思った。
 これほどに綺麗な美少女が、冴えない自分に声をかけているる。仮にもそれと二人きりの状況にあることに、まだ女性経験のない中学生の少年は、これ以上ないほどに緊張して心臓を激しく動悸させていた。
「だ、誰……?」
「私? 私は時槻風乃」
 とりあえずの受け答えで、てんぱった少年はこれがかろうじて現実であると理解して、すると今度は混乱した。
 美少女に話しかけられるなど夢のようだが、何の接点もない見知らぬ彼女が、自分に果たして何の用事があるというのか。彼女が自分に声をかけ、近寄ってきた意図がまるで読めずに困惑して混乱していた。
「可愛いわね」
「え? ええと……」
 そのように言われても、正直困る。
「…………」
「……」
 美貌の少女を前にどうしていいのかわからないまま、かといって風乃の方から話を振ってくれるでもなく、少年が困惑すればするほど沈黙は続いた。風乃は死人にも似た無表情を浮かべるばかりで、それからどうするでもなく、ただ少年をじっと見ている。
「なんのご用で……」
 ようやく出せた言葉が、そんな遠慮がちな質問だった。
「特に用事ではないわ。貴方が寂しそうな子に見えたから、なんとなく声をかけただけ」
「そ、そう……」
 少年はますます困った。元々口下手だけあって、私生活ですら口数は少ないのだ。学校では休み時間を読書で潰し、放課後はさっさと校舎を出て真っ直ぐ帰る帰宅部の少年は、それだけ異性と喋る機会が少ない。
 どうすればいいのか、わからない。
「隣、いいかしら」
 聞かれて、少年は声もなく首を縦に振る。
「夜はいいわね」
「……うん」
 世間話のように振られて、ようやく少年は声を出して頷いた。
「この静かな空気に浸りたい気持ちはわかるわ」
「えっ」
「私がそうだから」
 ぴく、と少年はその言葉に顔をあげ、風乃の美貌へ視線を向けた。
「君も、学校とか……」
「そうね。あまり好きとはいえないわ」
 意外に思って、少年の困惑と緊張は解きほぐされた。こんな美人ならクラスで人気者でもおかしくない。自分などとは全く違う種類の人間という気がしたが、学校を好んでいないことから同族である予感を覚えたのだ。集団など疎ましく、喧騒を息苦しく感じる体質なのだ。
 まさかの予感に胸がときめき、だからといって振る話題もなければ、口下手さが先行して声も出せない少年は、今度はただ喋れないということだけに純粋に困り果てた。
「いいんじゃないかしら。無理をしなくても」
「え……」
「お喋り上手ではないんでしょう? 話題を思いついたら振ればいいわ。だけど、無理に思いつく必要なんてどこにもない。喋りたいときに喋って、黙りたいときは黙ればいいの」
「……うん」
 少年は黙って頷いた。
 そのまま、お互い本当に口を利くことはなくなってしまい、無言でブランコをゆったり揺らす。隣に美少女が座っているという、嬉しいようで気まずい空間にどっぷりと身を落とし、あとはどうするでもなく時間が流れるままを過ごしていた。
 長く、長く。
 時を過ごした果てに風乃は不意に立ち上がり、言うのだった。
「また会いましょう?」
 そして彼女は歩み去り、夜の中へ消えた。

     †

 少年は時槻風乃を想像しながら、快楽でティッシュを消費していた。
 小学六年で自慰行為を覚えてから、初めはクラスや知り合いの女の子を頭に浮かべて一物を握り、射精していた。いわば初心者時代のようなもので、自慰経験が進むにつれて淫語を検索するのに抵抗が減っていき、しだいにアダルトサイトを巡回したり、そういうイラスト画像や動画を見ることもそれなりになっていた。
 もっぱら画像か動画がメインのネタだが、今回ばかりは頭に浮かべた風乃であった。彼女を想像せずにはいられなかった。
 それだけ、美少女との出会いは劇的だった。
 まさか自分があれほどの異性と出会い、あまつさえ口まで聞けるなど、口下手で内向的な少年にとっては既に夢の連発だ。
 ひょっとすれば、その程度の夢なら当分は叶うはず。
 期待を込めて夜の公園へ向かっていくと、また出会えた。
「あら、また会えたわね」
 彼女は淡々とブランコへかけ、少年も隣の台へ腰を下ろした。
「君はいつも散歩している?」
 これだけの質問でも、少年は勇気を振り絞っていた。
「ええ、しているわ」
「よ、夜って……いいよね」
「そうね」
 無表情で素っ気ない彼女は、冷たい印象に反して、少年が喋ろうとしている最中はしっかり顔を向けている。口下手な彼が話す言葉をじっと待ち、話題が切れたとわかると正面へ向け直す。何か喋ろうとし始めれば、また顔を向けてくれていた。
「なんか学校って息苦しくて、ずっと本ばっかり読んでるよ」
 そのうち、慣れがきた。
 口下手とはいえ風乃との会話にはしだいに慣れ、慣れた人限定で少年はペラペラ喋る。内向的な少年とて、慣れさえあれば話題の有無しだいではお喋りだった。
「私はいわゆる不登校よ」
 彼女も多少は少年の話に乗ってくれた。
 毎日会った。
 毎晩のように同じ公園へ通っては、少年は風乃と隣同士でブランコに腰かける。とりとめのない雑談をして過ごし、話題が切れれば沈黙に浸っている。彼女がリストカットをしていることもこのおりに知ったが、それで距離を置こうという発想は不思議と浮かばなかった。彼女があまりにも淡々としているので、まあそういう人もいるだろうと、かなり簡単な気持ちで受け入れてしまっていた。
 そして、少年は風乃を頭に浮かべ続けた。
 ベッドで一物を握りながら、彼女とのはしたない行為を想像してティッシュを減らす。魅惑に囚われた少年は、いつしか彼女だけを見始めていた。
 そんなある日だ。

「貴方。私に興味があるのかしら」
「!?」

 ドキっとした。
「いつも私を見ているでしょう?」
 余計に心臓が跳ね上がった。直接的にこそ言ってはいないが、遠回しに気づいていることを述べてきたのだ。少年がどんな目で風乃を見て、しかも想像しているのか。女は視線に敏感だとどこかで聞いた覚えがあるが、彼女は本当に鋭い感覚を持って少年の邪心を見抜いたのだ。
「え、ええと……」
 そんな指摘をわざわざされ、少年はオロオロする。
「別にいいのよ?」
「……え?」
 てっきり怒られでもするかと思えば、別に気にしてなどいない風乃に、少年は拍子抜けのようにきょとんとした。
「誰かに魅力を感じた時、人はその人だけに夢中になってしまう。そうやって男は女を狙うのだから狼と言われるし、魅惑で異性を惹き付ける女は魔女ね」
「あ、ええと……」
 なんと言っていいのかわからない。風乃は気にもとめないどころか、むしろそれを話題にしてきている。しかし、男同士でさえ猥談に乗ったことのない少年には、こんなネタで会話を交わす軽さはなく、そういう話題を出されても困るばかりだ。
「貴方にとって、私は魔女かしら? そして、貴方は魔女を食べたがる狼かしら」
 好意の感情を問われているも同然だ。それに頷けば、自動的に想いを認めることになってしまう。首をそうそう縦には触れず、まさか横にはますます触れず、少年はただ固まっていた。
「正直に言おうかしら。興味を持っているのは私の方よ。けれど、私に相手はいないわ。体を持て余してしまっているの」
「……ごくっ」
 少年は息を呑む。
「イケナイ魔女に狼の本性を剥き出す気概が、貴方にはあるかしら?」
 がた、と、少年はブランコを揺らしながら勢い良く立ち上がり、次の瞬間には迫るように彼女の肩を両手で掴み、血走った瞳を向けた。
「……さ、触るよ? 本当に触るよ?」
 ゴシックロリータの胸を見ながら、少年は震えた声を出す。
「どうぞ? 狼さん」
 すぐに肩を掴んだ両手をスライドさせ、少年は乳房へその手を近づけ始めた。この期に及んで躊躇いは残っており、果たして本当に触れてもいいのか、彼女の様子を伺いながらギリギリまで接近させる。それでも何も言わないとわかると、少年はとうとう思い切って乳房に手の平を乗せて揉み始めた。
 ゴシックロリータの黒い胸を揉み潰し、生地の触感と、その下にあるブラジャーの固さを手で味わう。少年は指に強弱をつけることに夢中になり、カップの固さに包まれた柔らかい感触を丹念に確かめた。
 触り心地を探って研究でもするかのように、少年は風乃の胸を揉み続ける。
 自分の胸に夢中で縋る少年を風乃は無言で眺め、しかし頬をほんのり染めて恥らっていた。
 少年は意外に思った。
 彼女の黒い容貌からすれば、もっと経験豊富な魔性の女を想像させる。もちろんただのイメージだが、とっくに経験があると言われても不思議はない。しかし、そんな風乃の無表情な顔はしだいに赤く、恥らう乙女の色に変化していた。
「……ねえ、こういうことって」
「初めてよ」
 そっけなく風乃は答える。
 ぶっきらぼうだが、耳まで赤くなっていた。
 少年はますます夢中になり、指を活発に躍らせる。時おり触り方を変え、表面をそっと撫でるようにして、胸の膨らみ具合を確かめる。そしてまた揉み潰し、手に風乃の胸を覚えさせようと一生懸命になっていた。
 スカート越しの太ももに手を置き、揉むようにして撫ですさる。脚の感触をじっくり味わい内股へスライドさせ、大事な部分のぎりぎりまで近づけていった。
 さすがの風乃も緊張で強張った顔だったが、抵抗しない。そのまま指を秘所へ近づけるとあっさり受け入れ、目を瞑りながら少年の指愛撫を受け始めた。言葉は交わさなかったが、膝に置いた拳でスカートを握り、太ももをもじもじさせていたのを見て、少しは感じてもらえているのがわかった。

     †

 毎晩顔を合わせる日課に、淫らな行為が加わった。
「触りたい?」
 物欲しそうな目で乳房を見ると、風乃は淡々と尋ねてくる。頷くと黙って揉ませてくれ、少年は毎日のように風乃の乳房を揉みしだいた。
 秘所へ手をやれば、脚を開き気味に指を受け入れる。少年のぎこちない摩擦に頬を染め、静かに荒くした吐息を唇から漏らしている。目を細めた風乃の肩は上下に動いていた。
「感じる?」
 少年は恐る恐る尋ねた。
「ええ、とっても」
 風乃は黙ってスカートを持ち上げ、膝から半分までの太ももを見せてくる。漆黒のスカートは足首まで届きそうなほどのロングであったが、これで中へ手を入れることが可能になった。
 少年はそこへ手を入れ、ショーツの上から指を押し付ける。指先でくりくりと擦りつけ、爪で優しく引っ掻くような摩擦で責めていった。みるみる赤面していく風乃は、うっとりと目を細くしながら少年を見上げ、無言で求めるような顔をする。
 いけるのだろうか。ズボンの内側では欲望の塊が膨れ上がり、とっくにテント張りの状態となってはち切れんばかりになっている。これを沈めたくて仕方のない少年は、今にも強引に彼女を押し倒そうとする自分の中の獣を抑えていた。
「ねえ、これだけかしら?」
 息の乱れた風乃は言った。
「あなたは乙女を襲ういけない狼。まだ、したいことがあるんじゃないかしら?」
「でも、いいのかな。もし誰かに見られたら……」
「ここ、お手洗いがあったはずよ」
 ――ごくり。
 少年は音を立てながら息を呑み、彼女の手を引きブランコを立たせた。
「僕はいけない狼」
「私は自分が魔女であると知らない無垢なる乙女」
 風乃は彼に身を任せ、少年は彼女の腰に手を回して連れて行く。
 公衆トイレの個室へ忍び入り、便座に両手をついて彼女に尻を突き出させた。生地が薄いのか、黒いスカート丈は丸みに沿って肌に張り付き、肉の丸みをくっきりと浮かせている。少年は両手を乗せ、表面をじっくり丹念に撫で回した。
「こんな格好……させるのね…………」
「君がいけない子だから、僕はもうなんだってしてしまうよ」
 尻を揉み、背中を眺める。こうして女にポーズを取らせて見下ろすことの優越感を少年は初めてしり、興奮した手つきは活発になっていく。執拗なマッサージに風乃の尻は嫌よ嫌よと動いていたが、勃起した股間を押し当てると、風乃も少年に腰を押し付ける。
 少年は風乃の腰を掴み、より強く腰を押し付け圧迫感を増幅させる。尻の狭間に沈めたテント張りを上下に動かし、柔肉との摩擦を味わった。
 長いスカートを持ち上げて、眩しい太ももとショーツの尻をあらわにする。刺繍入りの彼女のショーツはゴシックロリータに合わせた黒だった。
 少年はその黒い尻を視姦し、撫で回し、両腰のゴムの部分へ手をかける。
「見られてしまうのね……私の乙女の部分……」
「そうだよ。見てあげる」
 少年はショーツを思い切って一気に下ろす。黒かった尻は一瞬にして眩しい白へ立ち代り、ネットでしか見ることのなかった女の秘所が目に焼きつく。尻の割れ目にある桜色の恥部まで見え放題で、少年は視線を奪われてしまった。
「こ、これが……」
 感激したようになりながら、少年は生尻と秘所の二点を見る。人形のように艶やかで丸い尻の下には、ぴったりと閉じた貝があり、毛が控えめに生えている。少年は見ることに夢中になり、しばらくは触ることさえ忘れてしまった。
「触らないの? こんなことをしておいて、見ているだけで終わるのかしら」
「あっ、うん! 触る! 触るから!」
 放心さえしていた少年は、彼女の声にはっと正気を取り戻し、柔らかい肉を直に撫で上げ揉みしだく。発育の良い尻には深く指が沈んでいき、ひくっ、と時おり収縮する桜色の菊門を見ながら風乃の尻を味わい続けた。
 ふぅー……と、息を吹きかける。
「あぁぁ――――」
 恥じらいのあまりに漏れた声、といった具合だった。
 貝の割れ目に指を沿え、ラインに合わせて上下に擦る。乙女の蜜が指に絡んで、どんどん滑りが良くなっていき、ぬらりと濡れた風乃の秘所は熱く火照りきっていた。蜜のぬめりと生温かさが指に伝わり、少年は興奮しながら活発に愛撫を仕掛ける。
 突起した肉芽を指でつく。
「んん……」
 堪えるような声があがった。
 もう駄目だ。
 興奮しきった少年は我慢が効かなくなり、勃起しきった肉棒を解放しようとベルトの金具を外してチャックを下ろす。一物の取り出された気配に彼女は一瞬だけ強張り、しかし拒む様子は見せずに黙って姿勢を維持していた。
「挿れるのね」
 ぴたっ、と亀頭を膣口へ押し当てる。
「食べられてしまうのね。私……」
 少年は腰を押し出し、風乃の膣へ肉棒を沈めていった。蜜壺の狭さが肉棒を締め上げ、押し潰さんばかりに圧迫する。熱い締りの良さにペニスが溶けてしまうような、圧力に本当に潰されてしまいそうな、そして火傷しそうなほどの熱さが襲ってくる。
 少年はゆっくり腰を引いていき、亀頭が抜け落ちるギリギリまできて、再び腰を前へと押し出していく。根元をしっかり差して肉栓を閉じ、また引き抜いては押し込める。蜜壺の圧力を出入りする快感に少年は息を上げ、しだいに激しく風乃の尻を打ち鳴らした。
「風乃……! 風乃……!」
 腰が尻を叩く軽快な音がぱんぱん鳴り、分泌液が内股をつたって流れていく。無抵抗な背中を見下ろしながら、少年は獣のように膣を貫き、出し入れの快感を貪る。細い両腰を掴んでいた手は前へ動いて、ゴシックロリータの胸を掴んで揉み始める。揉みしだく手も、前後する腰も活発に狂っていた。
 背中に体を密着させ、耳を甘噛みして穴まで舐める。彼女は息を震わせ、少年の欲望をじっとその身に受け止め続けた。
 どくん、と精液が流し込まれる。達した肉棒は膣内で何度も弾み、ビクビクと跳ねるたびに白濁を吐き出して、放出が終わると少年はそれを引き抜く。下の口からは破瓜の血と愛液と混じり合った濃厚な白がこぼれ落ち、行為が済んでもなおいやらしく熱気を上げていた。
「これが男女の交わりなのね。とても緊張してしまったわ。胸の内側がまだドキドキしっぱなし。やっぱり女には一大事ね」
 風乃は便座を椅子代わりに座り込み、トイレットペーパーで自分の汚れたあそこを拭く。
「ねえ、またしたいな」
「いいわよ。またしましょう?」

     †

 二人は夜の性関係を結んでいた。
 夜中に公園で待っていれば、風乃は必ず現れる。求めれば彼女は受け入れ、静かに胸を揉ませてくれる。それ以上をする時はトイレの個室を利用して、週に何度かは性交を行うようになっていた。
「今日は短いスカートにしたの」
 漆黒衣装から覗く白い太ももが、夜の暗闇から光って見える。情欲がそそられ、見た瞬間から少年が深く息を呑んで目をギラつかせ、眩しい脚をじろじろ見やる。
「似合うよ? とっても」
「そんなことを言って、見ているのは脚だけでしょう? 本当にいけない狼さんね」
「君が襲われるような格好をしてきたんだ。今日もいっぱいしてあげるよ」
「構わないわよ。いっぱい頂戴」
 少年は風乃を個室へ連れ込み、彼女を戸の壁へ押しやってゴシックロリータの胸元をずらしていく。瑞々しい白い乳房をむき出しにさせ、揉みしだき、乳首を摘んで舐め上げる。ひとしきり吸い付き、彼女の体が火照ると少年は便座に座った。
「口でして欲しいな」
 少年は一物を取り出した。
「いいわよ」
 風乃はあっさり承諾し、根元をそっと手に包む。唇をゆっくり近づけ、ぴた、と舌を亀頭に当てて舐め始めた。先端の割れ目をチロチロと、亀頭の先端を含みながら、チューペットをしゃぶる子供のように肉棒を刺激する。
「あぁ……気持ちいい……」
 少年はうっとりと快楽に浸り、下へ手を伸ばして生乳を揉む。
「これはどうかしら」
 風乃は顔を前へ押し出し、肉竿のおよそ半分ほどまでを唇の内側へ咥え込む。舌をぴたりと竿の裏側に当てながら、頭を前後に動かした。唾液を塗るような気持ちで舌を這わせ、頭を後ろへ引くたびに亀頭を啜り上げる。
「ちゅっ、ちゅうぅぅぅぅぅ――」
 先端を吸い上げてから再び顔を前へやり、そうやって彼女は前後に動き続けた。
「気持ちいい! すごくいいよ……」
 少年は悦び、乳を揉む手を活発にする。
「ちゅっ、ちゅるぅぅ……」
「おぉ……
 吸い上げる水音が鳴るたびに、少年は快感のあまりに身震いする。
 相手が確かに感じているのを見て、風乃は嬉しそうに目を細めて快活に動いていく。先走りの汁が彼女の舌へ染み渡り、彼女はその味を感じながら奥まで頬張る。
「いくよ? 風乃」
 ――ドクドクッ……ビュッ!
 風乃の紅い唇の中で、太い肉棒はまるで痙攣するかのようにビクビク弾み、白いコーティングを打ち出して彼女の舌を白濁に塗り固める。青臭い牡臭のそれを、風乃はごくりと、喉を鳴らして腹に収めた。
「飲まされちゃったわね。私、一体どこまで狼さんにこの身を食べられ続けるのかしら」
「楽しんでるよね」
「さあ? 気持ちいいことは否定しないけど」
 二人は席を交代し、今度は風乃が便座を椅子代わりにして股を開く。少年は持ち上げたスカートの中からショーツを抜き取り、お互い顔を合わせた形でソコへ亀頭を当て、ずっぷりと硬い肉茎を埋め込んだ。
「あぁっ……いいわぁ……」
 風乃はうっとり目を細める。
「僕も、気持ちいいよ!」
 少年は滑らかなピストン運動で腰をくねらせ、風乃の膣内を責め立てる。むき出しの乳を揉み、唇を貪りながら、獣のように猛り狂って快楽を貪った。
「――あっ、あっ、あっ、ああ!」
 風乃は長い髪を振り乱し、人形が啼くような無機質な喘ぎを響かせる。よがるような手つきで少年の肩を掴み、衣服へ爪を食い込ませ、されるがままに男の狼の本能を受け入れる。
「風乃……風乃……!」
 少年は一心不乱になっていた。ただただ、快楽に飲まれて腰を振り、紅く火照った表情の風乃の顔にますます欲情してペースを速める。
「――あっ、あっ、あっ、あん! あぁん!」
 ピストンのたびに鳴る風乃の声を耳で味わい、乳房の柔らかさを手で堪能し、風乃の口内を舌で蹂躙しながら振り続けた。
 そして……。
 ――ドクン! ドクドク……!
 白い白濁を打ち込み、引き抜いた膣口からこっぽり垂れる。
「はぁ――はぁ――満足……したかしら?」
 事後の風乃は肩を上下させ、乱れたまま直らない息で少年に語りかけた。
「まだまだかな」
「そう……もっといっぱいされちゃうのね? いいわよ? 好きなだけ」
「うん。たくさんしよう」
 二人の夜は延々と続いた。
 延々と、毎夜のように――。

 彼が死に飲まれるまで、延々とその関係は続いていった。




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