欲望に忠実な存在


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 *劇場版・反逆の物語のネタを使った二次創作です。
  まだ映画を見ていない、ネタバレ嫌いな方はブラウザバック推薦






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 悪魔とは欲望に忠実なものなのか。
 あるいは単に私が思春期という事なのかもしれないけれど、近頃になって気がついた。私には全身に甘い痺れを感じてみたい欲求がある。誰かの手に触れられて、この体の中に溜まった女としての疼きの塊を解き放ってみたい好奇心に襲われる。
 というのも、悪魔になってからの事だった。
 今までは鹿目まどかの運命を変えるため、何度も何度も同じ時間を繰り返していた。自分に課せられた使命に夢中で甘い欲求を覚える暇がなく、最終的に世界が書き変えられたあとは魔獣の出現だ。
 悪魔になったからこそ、余裕が生まれたということなのかもしれない。
 それでも、それ以前の私であれば決して無謀なことはしない。特に魔法少女ですらなかった頃の私であったら、よしんば興味を持ったにしても、ここまで普通の女の子としての道を外れた行動は取らなかった。
 私は知らない男の家に上がったのだ。
「はい。ここが俺の家、ここまで来たからにはわかってるよね?」
「ええ、もちろんよ」
 名前も知らない男に案内され、私はマンションの一室にあげてもらった。男が何を考えているのか、これから何をするつもりか。全てはわかりきった事だけれど、いけない好奇心を満たせるのなら構わない。男のベッドへ横たわる事に何の抵抗も感じなかった。
「しかし、よくついて来たね。怖いとか思わなかったの?」
「いいえ? 怖いものなんてありはしないわ」
 悪魔としての力を持つ私にとって、ただの人間を恐れる理由がどこにもない。大きな力を持つ存在が、ほんの気まぐれで男の言う事を聞いてやろうというだけの話だ。
「勇気あるね? もしかして経験ある?」
「ないわ。だから優しくして頂戴」
「はいよ。優しくね」
 私は男に身を任せ、着ているものを一枚一枚脱がされていくのを黙って受け入れ、一糸まとわぬ姿となった。男は真っ先に胸に触れ、あまり膨らみのない私の乳房を揉みしだく。
 これがエッチの感覚……。
 男の太く逞しい手に全身を撫で回され、私はうっとりと目を細めた。
 私がこうして抱かれているのは、夜道でたまたま声をかけられての事だ。寝静まった深夜帯の空気でも吸ってみようと、何気ない気持ちで外を散歩し、通りかかった道端でちゃらついた男に声をかけられ誘われた。
 ――ねえ君、中学生?
 普通なら逃げるなり、警察を呼ぶなりしただろう。そもそもこんな夜中には出歩かない。しかし、人間ではない私にしてみれば、怖がるべきようなものなどありはしない。むしろ男の目的が見えた途端、未経験の私は好奇心にかられていた。
 夜間徘徊、見知らぬ男との性行為。
 不良生徒もいいところなのだろう。
 ただ、悪魔であるからにはこの程度の行動など恐れない。
 むしろ、進んで欲望を追求するのが悪魔というものではないか。欲望に忠実になり、人としての道を外れるのは、悪魔なら当然のことではないか。
「わかってると思うけど、ここから後戻りとかありえないからね?」
 私の秘所をまさぐりながら、男は言う。
「もちろんよ。あなたこそ、紳士的にして頂戴ね」
「あいよ」
 ぴたり。
 と、入り口に亀頭が当たってきた。
(とうとう来るのね)
 私はじっと目を瞑り、膣内に侵入してくる一物に集中する。魔力を使えば破瓜の痛みなどどうとでもなったが、それでは好奇心は満たせない。初めてをこの身で覚えるべく、自分の体に肉棒を差し込まれ、ぴったり肉栓を閉じられるまでの感覚を私は確かに味わった。
 なんの誤魔化しもなく、私は人間として初体験を済ませている。狭い穴をこじ開けられ、拡張されていく苦しさがあった。
「いくよ? 動くからね」
 男が腰を揺すっている間中、私はずっと脂汗をかいていた。初めは気遣うつもりがあったようだが、男はだんだん夢中になり、より気持ち良くなろうと私の腰を両手で掴む。一心不乱の腰振り運動で私の膣を突き上げた。
(……これが性行為というものね。痛みはあるし、裸を見られて恥ずかしい。……これが、これが――エッチというもの!)
 コンドーム越しの熱い精液を感じ取る頃には、私の息は乱れに乱れ、疲弊したのか興奮したのかわからないような真っ赤な顔で、髪を振り乱したまま私は果てていた。
 初めては痛かった。
 これが初体験というものなのかとしみじみ思い、そして今度は二回目以降のセックスに興味が沸いた。こうして体が開発されればされるほど、女は快楽を覚えやすくなっていく。それを私は感じてみたい。

 だから、たった一日で終わりはしない。

 二回目、三回目の性行為も同じ男を相手にして、私の体は純粋に開発されていた。魔力を使ったずるはしない。男の愛撫を受けるにつれて全身に甘い痺れが起きやすくなっていき、恥部に触れられると身が弾む。
「ほら、ほむらちゃん」
「あっ! んんっ」
 乳首をつつかれた瞬間、私は自然と声を上げてしまっていた。
「だいぶ感じやすくなってきたね」
「そうかもしれないわ。あなたが随分とエッチな人だから……。この体はあなたのせいで一体どれだけ変わったかしら」
 私は悪魔的に微笑んだ。
「可愛いね。もっともっと変えてやるよ」
 男はゆっくりと私を押し倒し、私の膣内へ挿入する。
「んっ! あぁぁ……!」
 この数日で、私は良い喘ぎ声を出すようになっていた。突かれるたびに声が出て、女としての鳴き声を上げ、よがる私を眺めて男は満足そうな顔をする。
「ほら、ここはどうだ?」
「んあぁっ――いい!」
 私は快楽の虜だった。やはり私は悪魔なのだ。欲望に忠実で、未だに名前もわからない男を相手に、抱かれることに何の恐怖も感じない。とにかく膣を刺激して、私に快感を与えて欲しかった。
「四つん這いになってみなよ」
「……こう、かしら」
 自ら尻を向けるだなんて、顔を染めずにはいられない。けれど、私は普通の乙女じゃない。悪魔らしく尻を振り、男を誘惑してみせた。悪魔ならばサディスティックに妖しく振舞うのは当然だ。
「いいねぇ、ほむらちゃん」
 男は私の尻を鷲掴みにして揉みしだき、撫で回し、背後から挿入する。組み敷かれたまま腰を振られて、そのまま肛門を指でほじくられるのも悪くない。背中を見下ろしてもらいながら、好きなように扱われる事にたまらない刺激を覚えた。
「すごく――いいわぁっ!」
 私は何度も背中を仰け反らせる。
「出るよ? どこに欲しい」
「ナカっ、ナカに欲しいわ!」
「オーケイ」

 ドク――ドクン! ビュルン!

 ナカが熱い。
 じわりと胎内に熱が広がり、全身が火照ってくる。満足した私はぐったり寝込み、男のベッドで眠り込んだ。

 それからはもう、私はセックスに夢中になっていた。
「あなたは寝ていてくれる? 私が良くしてあげるから」
 何度目になるかもわからない夜、私が上になって尻を弾ませる。後ろから見ればゴムボールがブルブル弾むかのように見えるはずだ。そのままちょうど良い当たり方を探って腰をくねらせ、気持ちの良い動き方を見つけ出す。
「んんっ! あぁぁ……」
 私はうっとりと目を細め、快楽を貪っていく。男も両手で尻を鷲掴みにして揉みしだき、私の体を堪能していた。
 愛情は必要ない。ただ効率良く快楽を手に入れ、感じられればそれでいい。
「いいよ? ほむらちゃん。最高だ!」
 男もよがっていた。
 私は悪魔だ。私と契約を結んだ男は快楽を手に入れて、私のこの体を自由気ままに堪能できる。ただし、その代償として私に貢ぐだけ貢ぎ、飽きれば私に捨てられる。私自身はまた新しい契約相手を見つけ、そこで快楽を貪るのだ。

 ――ドクッ、ドクン! ドピュゥゥゥ!

 私の膣は温かな精液に満たされ、私はこの熱い痺れに満足した。
 しかし、男はまだ出したりないらしい。
「頼むよ。ほむらちゃん」
 仁王立ちして私に肉棒を向けてくる。
「本当に飽きない人ね。あなたって」
 私はその一物を咥え込み、大いに舌を躍らせる。クチュクチュと水音を立てるようにして、大胆なストロークで頭を前後し、巧みな口技で刺激を与えた。

 この愉しみ、まどかにも教えてあげようかしら……。

 濃厚なザーメンを飲みながら、私はあの笑顔を頭に浮かべた。





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