るう子の淫らな夢


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 すごく、ヌルヌルする夢だった。
 えっちな夢だった。
 私は何も見えない真っ暗な闇の中にいて、深い海の底にいるみたいに、暗いばっかりの空間にふんわりと浮かんでいる。
 それで、たぶん『手』だと思う。
 たっぷりとゼリーをまぶしたみたいな、ヌルっとした手が、私のお尻にぺたって、どこからともなく、くっついてくる。お尻に塗ってくるみたいにして、手は私のお尻をいっぱいに撫でてくる。
 胸にも、ぺたり。
 もう片方の胸にも、同じような手がくっついてくる。
 腰に、唇に、お腹に、太ももに……。
 そして、アソコにまで……。
 何本ものたくさんの手に、全身をヌルヌルと撫で回されていた。
 どこもかしこもまんべんなく、ゼリーをまぶした手がいっぱいくっついてきて、いたるところを揉んだり撫でたりされてしまう。手がべったり張り付く感触が、私の肌中を余すことなく覆い尽くして、まるで人間の手を何十本も詰め込んだおぞましい海の中にでも落とされたみたいに、手という手に包み込まれて、すごくいやらしい感じを味わった。

 るう、気持ちいい…………。

 私はうっとり目を細めている。
 指が口の中に入ってきて、アソコやお尻の穴にも入ってくる。
 三つの穴をみんな塞がれて、全部の穴に指が出入りして、ずぷずぷと音が鳴る。すごく恥ずかしい場所を触られているのに、なんだか心地良いマッサージみたいでとろけてしまった。
 とっても、とっても気持ち良くて――。

 るう、イっちゃう! イっちゃうよ!

 絶頂の瞬間に目が覚めて、私はバサっとベッドで体を起こすのだった。
「はぁ……はぁ……夢ぇ……?」
 そう、夢だ。
 私はあんなにエッチな夢を見て、夢の中で絶頂を覚えてしまった。夢だから記憶はおぼろげではっきりしない部分は多いけど、確かに無数の手に触られたのは気持ちよくって、穴をみんな塞がれたのも最高だった。
 それで、るうはイっちゃった。
「んん? なんだろう。アソコが……」
 ちょっと、違和感。
 恐る恐るパジャマを脱いで、私は自分の股を確認してみる。履いていた白いショーツのアソコの部分が、濡れたように変色していて、私は自分で自分が恥ずかしくなった。
「嘘ぉ、これって……」
 信じられない。
 だけど、確かにそれはオシッコとかじゃなくて、あっちの汁だったりする。
 るうはエッチなお漏らしをしてしまった。
 こんなにたくさん濡れてるなんて……。

「随分いい夢を見たみたいね」

 その女の声に、私はとてもビクっとした。
「……イオナさん」
 私の机の上に置いてある一枚のルリグカード。
 そのイラスト面の中に、イオナさんはいる。
「夢はその人の心を現すともいうわ。るう子。あなたもしかしたら、とても卑猥なことに興味があるんじゃないの?」
「そ、そんなこと……!」
 まるで淫乱だと言われているような気がして、私は少しムッとした。
「何もおかしいことじゃないわよ。きっと、あなたには色んなことがあったから、少しおかしな夢を見てしまった」
「でも、だからってあんなこと……」
 私は俯く。
 確かに今、私はタマを失っていて、再びセレクターとなった晶さんと出会ったり、ウリスである伊緒奈の手元にタマのカードが渡っていたり、色々なことが私の心に積み重なっている。
 でも、ストレスが溜まるとか、衝撃的な出来事が続くとか。
 そういうことで、人はエッチな夢なんて見るものなんだろうか。
「ねえ、私としてみない?」
「するって、何を?」
「もちろん。エッチなこと」
 そんな事を真顔で言われて、自分の顔がみるみる熱くなるのを感じた。恥ずかしいようなムカついたような、よくわからない気持ちが込み上げて、私は怒鳴った。
「るう! そんなことしないもん!」
 そう言って、さっさと着替えて私は部屋を出ていった。

     *

「本当はあなただって興味があるはずよ」
「したいんでしょう?」
「自分の欲望と素直に向き合おうとしないから、夢という形で性がるう子を蝕もうとしてきている。ちゃんと見るべきではないかしら? るう子自身の心の中身を……」

 その日、イオナは執拗に言葉を投げかけてきた。
 学校へ行く途中、授業中の静かな時……。
 とにかく、隙を見つけては何度も同じようなことを繰り返して、イオナは私をエッチなことに誘おうとしてくるのだった。
 そんなこと、するわけないのに……。
 だいたい、女の子同士なのに。
 カードと人間で、どうやって絡み合えばいいっていうのか。
 わからない。
 どうして、イオナさんがあんなに私を誘ってくるのかも、どうして私にエッチなことをさせたがってくるのかも、全然わからない。

 わからないけど、うずうずして……。

 その日も、私は夢を見た。

 私は硬くて大きい男の人のものを口の中に咥えていて、一生懸命になって舌を動かして、ソレをたっぷり味わっている。十分にヨダレを使って頭を前後に振り動かす。そうしているうちに口の中でどんどん大きくなってきて、やがて男の人が私を押し倒してくる。
 それで、男の人は私の中にソレを入れてきて――。
 私に向かって、腰を振る。
 すごく、すごく、腰を振る。

 ――いい! すごくいい! るう気持ちいいよォ!

 物凄い快楽に貫かれているみたいで、あまりの気持ち良さに私はよがって、大きな声で喘いでいる。腰が来るたびに仰け反って、背中をビクンって弾ませて、いっぱい貫かれているうちに私は四つん這いになっていた。
 いつの間にかもう一人の男の人が現れて、また口の中に入っていて。
 私は前と後ろの両方から責められて、たくさんシた。
 夢だったけど、覚えている。
 硬くて太くて、きっと本物もこういう感じなんだろうなというのが、私のアソコに出入りしてきて、口に入っている時は太すぎて口を開けているのも辛かった。腰が動くたぼに、アソコの壁と男の人のが擦れあって、まるで摩擦が刺激になるみたいに、出ていく時も入ってくるのも両方とも気持ち良かった。
 やっぱり、そんな夢のせいなんだろうか。

「うわぁ……」

 起きたら、パンツが濡れていた。
 何か違和感があると思って、ズボンを下げて確認したら、アソコの部分がエッチなお汁でべっとりと、まんべんなく濡れてしまっていた。
 どうしよう、これ……。
 また、下着替えなきゃ……。
 それに私、夢の中でこんなにいやらしいお汁を漏らしちゃったんだ……。
 どうしよう……。
「また喘いでいたわよ。あなた」
「……イオナさん」
「眠っているるう子の声、とてもいやらしかった」
 そっか。
 エッチな夢を見てたから、寝ているあいだも嫌らしかったんだ。
 物凄く恥ずかしいことを指摘された気がして、顔がカァァァって熱くなって、耐え切れなくなったように私は言う。
「もう! どうしてそういうこと言うの?」
「事実だもの」
「事実って、でも夢だし……」
 と、言い訳のように。
 だけど、そんな夢を見てしまった私は、やっぱりまるで自分が悪い子のように思えていて、なんだか後ろめたいのだった。
「シましょう? るう子」
「だ、だから! 何言ってるの? イオナさん」
 私は激しく赤らむ。
「シたいんでしょう?」
「…………そんなことない」
 自信のない声が出た。
 もっと、思いっきり否定しようと思ったのに。なんだか、自分に嘘をついているような、後ろめたそうな声が出てしまった。
「シたいんだ」
 断言された。
 私の心を見抜いた言葉が、私の胸を貫いた。本当のことを言われて、もう隠しようがなくなってしまった気がして、否定したい気持ちが私の中でどんどん弱まっている。
 そして、私は言ってしまう。

「……………………シたい」

 懺悔のように私は認めた。
「……るう、シたい」
「そうなんだ。やっぱり」
「でも! だからって、そんなエッチなことが出来るほどの……なんていうか、恋人とか別にいないし……できないよ……」
 私はそう俯いた。
 シたいからって、するわけにはいかない。
 例え誰構わずってなったとしても、誰でもいいから誘っちゃおうなんて度胸、るうにはない。
「できるわ」
「……え?」
「私と、シましょう? るう子」
「……でも、イオナさんはカードなんだよ? するって言ったって、何をどうやってするのかわかんないよ」
「できるわ。私の言う通りにすればいい」
「言う通りに……?」
「さあ、脱いで? 全て、一枚残らず」
「…………うん」
 私はイオナさんに言われるまま、その言葉に取り憑かれるようにして、パジャマのボタンを一つずつ外し始めた。上を脱ぎ、下着を外し、パンツまで脱いで、私は生まれたままの姿になるのだった。
「さあ、見せて? るう子のカラダを」
「こ、こう?」
 私はカードを手に取って、イラスト面を自分の胸に向ける形で、イオナさんに裸を見える。
「とっても綺麗」
 体のことを口に出されて、私は熱く赤らんだ。
「駄目、イオナさん。恥ずかしいよ……」
「いいえ、もっとよ。もっと私に見せるの。もっともっと、私をるう子のそばへ近づけて?」
「うん……」
 なんだかもう、逆らえない。
 どうしてなんだか。
 私はイオナさんの言う通りに、カードを胸元へ近づけて、おっぱいがより見えやすいように位置を調整してあげる。
 この辺かな。
「よく見えるわ」
「うぅ……」
「るう子の乳首、綺麗」
「言わないでよ。イオナさん」
 イオナさんとするっていうのは、こういうことなんだろうか。触り合ったりはできないけど、こうして見せてあげることはできるし、そうしたらイオナさんは恥ずかしい言葉をたくさん私に言ってくる。
「突起してるわ」
「そ、そんなこと……」
「だったら、自分で確かめてみなさい」
「だって……」
「さあ、確かめて」
 強制されるようにして、イオナさんの目の前で、私は指を乳首へ運ぶ。本当は硬くなんてなっていないと否定したかった私だけど、こうして自分自身で確認して、確かに突起しているのがわかってしまうと、もう何も言えなくなる。
 乳首、硬くなっちゃったんだ。
 イオナさんに見られて……。
「いいわ。るう子」
 イオナさんは窓に身を乗り出すような姿勢を取って、イラスト面の境に顔を近づけ、じっと私の乳首を見る。
 私や指で乳首を弄って、摘んだり弾いたりしながら刺激していた。
「イオナさん……」
「下も見せなさい?」
「下って……」
「アソコに決まっている。さあ、見せなさい」
 イオナさんは有無を言わさぬ強い口調で強要してきて、私はまるで大人の言う事に逆らえない子供のように、しぶしぶながら見える位置にカードを運んだ。
「……どう?」
「駄目、見えない。ちゃんと脚をM字に開くべき」
「そんな……」
 それじゃあ、本当に丸見えだ。
 だけど私は従って、枕を壁にしてカードを上手く立てかけたその前で、大人しく脚を開いてアソコを見せる。
「よーく見えるわ」
「うぅ……恥ずかしい…………」
 イオナさんにこんな場所を見られてしまって、もうどうしていいかわからない。
 顔がどんどん熱くなる。
 恥ずかしくて、死んじゃいそう。
「中身も開くの」
「嘘、そんなことまで……」
 私は太ももの付け根を掴むようにして、両手でぱっくりとアソコを開いて、中身のお肉を見えやすく。
 すると、イオナさんはやっぱりこちらに身を乗り出す。壁に両手を付けた姿勢で、顔をぐいっと近づけて、見よう見ようとじっくり覗き込んでいる。
 その視線は、私のアソコの一番奥に――。
「るう子、濡れてる」
 興奮した表情で、イオナさんは言った。
「濡れてない……」
「濡れてたでしょう? 起きた時から」
「でもっ、もう濡れてないもん」
「だったら、触ってみなさい?」
「そんな……また…………」
 私はアソコを指で撫で、確かにヌルヌルした汁が出ているのを確認してしまう。
 何も否定できなくなって、認めるしかなくなっちゃた。
「答えて。濡れてるの?」
「……はい。濡れてます」
「どうして?」
「エッチな夢……見たから……」
「そう。るう子はエッチがしたいの。だから、オナニーしてみなさい?」
 私はぎょっとした。
 だって、そこまでするの?
 裸だって見せたし、アソコの中まで開いたのに、まだ許してくれないの?
 イオナさんの意地悪……。
「しなきゃ駄目?」
 許しを請うように、尋ねてみる。
「駄目」
 一蹴されてしまうのだった。
 なので、私は仕方なくオナニーを始めてみる。
「もう、こんなことって……」
 恥ずかしさで死ぬような思いにかられながら、真っ赤な顔で指を動かした。アソコをたくさん指でなぞって、出ているお汁を塗りつけるみたいにして、イオナさんの見ている前でいっぱいいっぱい手を動かす。
「いいわ、るう子……! 素敵よ。すっごく素敵」
「そんな褒められても……」
「乱れるの。もっともっと、私の前で」
「うっ、んんん…………」
 アソコがどんどん気持ちよくなってきて、私は夢中で指を動かした。
 イオナさんの前なのに、こんなに恥ずかしいのに、それでも指はいっぱい動いて、穴の中からお豆の部分まで、両手で存分に触ってしまう。右手の指は出入りして、左手の指はお豆をつついて、私はたくさんした。
 イオナさんの言葉と視線に乱されながら、いっぱいシた。

 そっか……これがイオナさんとのエッチ……。

 乱れきった私は絶頂して、潮を吹いてくたりとした。




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