星杯巫女の神秘の儀式

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 星杯を戴く巫女。
 星神に祈りを捧げる巫女。
 手にした杖は代々受け継がれし祭器であり、力を結界に変えて機界騎士による支配から森の民を守護している。
 森の守護竜が懐くほどの神通力だが、途方も無い力を使い続けても枯渇せず、結界を維持していられるのは、力を蓄えるための儀式によって補充しているからである。

(これもお役目。果たさなければなりません)
 
 目を閉じれば、そこには兄と幼馴染の姿が浮かんでくる。
 大切な大切な人達を守りたい。
 だから、結界を破られることは決してあってはならないし、その結界を維持するために必要なことなら何でもやる。
 星杯巫女は祠の奥へと進んでいた。
 巫女装束に身を包み、杖を片手に長い長い髪を揺らす姿は、あまりにも清らかで美しい。ただ歩いているというだけで、まるで夜空の星の煌きがキラキラと散らされて見える。星杯巫女が歩みによって通り抜けた空気の風も、どことなく澄み渡っていた。
 暗闇へと続いていく一本道を照らすのは、幾つも並ぶ神具の一つ――かがり火だ。木製の三脚に、鉄製の篝箱を乗せ、そこには木材でも脂の多い部分を割り木にしてくべてある。どこか赤味を帯びた光源が、足元を闇から照らし出している。
 タイルを一枚ずつ貼り付けることで作られたこの道にも、この祠の中を儀式の場として成立させるため、意味のある記号や文字が彫られている。その意味を知らない者には、ただ神秘めいたデザイン性だとしか感じられないことだろう。
(お役目。ですから……)
 星杯巫女が辿り付く広間は、さらに四方にかがり火が設置され、それが部屋中央にある寝床を照らしている。
「おお、来ましたな。お嬢さん」
 出迎えるように待っていたのは長老だった。
 既に身の清めを済ませ、裸体で胡坐をかいていた長老は、星杯巫女のどこか緊張と赤面の火照りを帯びた風貌を見るに、股の一物を膨らませる。それが目につくと、ますます緊張に震えた星杯巫女は、ごくりと息を飲んでから、意を決して長老の元へと進み出た。
「ではさっそくですが、お勤めに入らせて頂きます」
 星杯巫女が正座によって姿勢を正す。
「うむ。よろしく頼むぞい」
 長老は立ち上がり、すると星杯巫女のちょうど顔の高さにぴったりと、硬い一物の切っ先が突き出された。
 年老いた長老の裸体には、まんべんなく深い皺が刻まれて、かつては逞しかったのかもしれない筋肉も衰えている。
 それでいて、張り詰めた肉棒の皮には一切、勃起で内側から膨らむことで皺を伸ばして、現役と変わっていないのだろう活き活きとした血管まで浮かせている。若い肉棒など知らない彼女だが、きっと兄の歳ならこれくらい元気があるのだろうと想像してしまった。
(お役目……ですから……)
 星杯巫女は太い根元に両手を沿え、角度がずれないように支えつつ、淡い桜の唇を開いて近づけてゆく。
「はむぅぅ……」
 それを飲み込んだ星杯巫女は、ゆっくりとゆっくりと、頭を前後に動かし始めた。
「ふおぉっ、ほっほっほっほ」
 そして、長老は明らかな興奮の声を上げていた。
 長老ほどの歳にもなれば、もう孫あたりが星杯巫女と同じくらいになるだろう。ありすぎる年齢差での交わりは、彼女にとって何というべきか。
 それでも、舌の上に接する裏筋を舐めまわし、口に物を詰め込みすぎてしまったような息苦しさを堪えながらも、まぶたの裏に大切な存在を浮かべることで、丁寧に懸命に奉仕した。
「んじゅっ、ふじゅるぅぅ……」
 森の民のみんなを想い、兄や幼馴染を想い、そして平和への願いと使命感を持って取り組んでいる。
「んちゅ……ぬぷ……にちゅ……」
 森を守護する強力な結界維持で、力が切れないうちに補充する方法は、生命を生み出すためにある行為からエネルギーを発生させることにある。つまり性交。性的な接触から生まれる力を祠に宿る儀式の作用で変換して、星杯巫女にパワーを蓄えさせる。
「ふじゅぅ……じゅっ、つじゅぅぅ……」
 こうして咥えているあいだにも、彼女の体内には消費されつつあったエネルギーが着実に取り戻されているのだ。
 だから、本当に一生懸命舐めていた。
「れろ、れろっ、ちゅぅっ」
 少し顎が疲れてきて、口を離した星杯巫女は、亀頭の先っぽ目掛けて舌を伸ばして、先走りの透明汁を舐め取っていた。
 握るために添えた両手の形は、まるで祈りを捧げているようで、彼女はこれを神聖な行為だと心得ている。
 神聖で、大切な役目だから、恥も忍んで耐えられる。
「れろぉぉぉ……」
 鈴口と皮を繋ぐ筋張りに舌先をぴたりと沿え、先端にかけてなぞり上げていく。そうして顎を上に突き出すような、首の角度が上下する舐め方を繰り返し、やがて彼女は肉棒の根元に舌先を置くようになる。
「れろぉぉぉぉ……ねろぉぉぉぉぉぉ…………」
 とっくに唾液を帯びている肉棒は、さらに何層もの唾液をまとっていき、繰り返し貼り続けられた粘液が、かがり火の明かりを受けてヌラヌラとした光沢を放つ。いつしかまた咥えて頭を前後に動かして、そのうちに長老の興奮度合いは最大のものとなっていた。
「ふぉっふぉっ、そろそろかのう?」
 長老は口奉仕の中断を促すと、自ら仰向けに横たわる。
「……わかりました。長老」
 天井へと切っ先を向けた肉槍を見て、いよいよこの時間になったことで星杯巫女は、今一度頭の中でお役目の大切さに思いを及ばせ、それから長老の上に跨った。
「んっ、んぅぅぅ……」
 手で位置を合わせつつ、自分の入り口に亀頭の刃先を感じ取る。閉じ合わさった肉貝が、それによって左右に開くことまで感じた彼女は、少しずつ腰を沈めていき、執拗に染み込んだ唾液のおかげで滑りよくニュルニュルと入り込む。
「んふぅっ、んっ、うふぁ……」
 根元までもが収まると、まるで苦しんでいるような、けれど本当に苦しんでいるわけではない声を上げ、星杯巫女は拙い腰使いで上下に自ら揺れ始めた。
「あっ、うぅぅ……!」
 少し上に行こうとするだけで、膣壁と肉棒の摩擦が刺激となる。何センチも動くことなく力が抜け、腰が落ちるように沈んでしまい、それでも再び上を目指して落っこちる。そもそも太いものが自分の穴を内側から広げているだけでも圧迫感が苦しくて、だから星杯巫女の漏らしている声は、一層のこと苦しげに聞こえていた。
「ふぅー……ふぁっ、ふはぁー……はぁぁっ…………!」
 しっとりと汗ばむ肌は、触れれば手の平がぺったり張り付く。
 すぅー……っと、ゆっくり息を吸い上げていくのに合わせ、やっとのことで腰を高いところまで運んだ星杯巫女は、亀頭だけが膣に納まる状態から、脚の脱力で身体を落下させ、自ら貫かれた刺激で背中が反った。
 だんだんと上下運動は早まっていた。
「つはっ、あぁっ、んっ、ふぅっ、んっ……ぬっ、くふぅ……!」
 苦悶に満ちた表情から、苦しそうな声は甘さを帯びる。
 真下から脳天にかけて轟く快楽の稲妻は、そのたびに頭の中身を揺らし、星杯巫女の面持ちは乱れた女のものへと変わりつつある。
 それでも、彼女の心から使命感はなくならない。
 自分が何のためにここで交わり、そして大切なものを守っているのか。

 力を――結界を維持する力を――!

 それこそが、どこまでいっても彼女を文字通り揺り動かす原動力だ。
「ふぉぉぉっ、出すぞい! 出すぞい!」
 昂ぶる長老の肉棒から、得るべきものを頂くため、己の使命にかけても下腹部に力を入れて締め上げる。
「あっ! あん! あぁっ、ふっ、んん!」
 喘ぎ声は激しくなり、よがった表情を浮かせながらも、彼女は一生懸命励んでいた。
 やがて、ドロリとした熱湯でも打ち上げてくるような白濁の奔流が、膣奥にまで打ち込まれて、星杯巫女は多大なパワーを頂戴した。
 まずは一段落がつき、少しだけ休むために星杯巫女は動きを止めた。
「はぁ……あっ、ふぁぁ…………」
 息が大きく上がっている。
 そんな息を落ち着けようと、肩を上下にしていると、膣内で縮んだはずの肉棒は、みるみるうちに大きさを取り戻す。
 もう何度も交わった。
 体位を変え、正常位でもバックからでも、老獪な肉棒が膣を抉って彼女を喘がせ、発せられる生気は神通力へと変わって彼女の中に吸収される。
 元気の有り余る長老相手に、この日のお役目が終わる頃には、ぐったりとしてすぐに起き上がることなどできなかった。
 それでも――。

「ご足労感謝致します。長老……」

 村の長たる男への敬意と感謝の気持ちは貫き、星杯巫女は交わりの儀式を終えた。
 そして、またいくらかの時期が経った時、そのたびに儀式は繰り返される。




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