女エルフの村


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 エルフ!
 人間よりも剣や魔法に長け、寿命も長いその種族はそれ故に個体数はとても少ない。希少な存在であるエルフは人里離れた森奥の里で平和に暮らしていた。
 だが、そこに一人の男が現れる。
 彼の名はマルス!
 邪悪な微笑みを持った男の侵入には当然女エルフ達も警戒し、一斉に剣を手にしてその男を取り囲んだ。
「貴様、何奴だ!」
 銀髪のエルフ――レミリアがマルスの喉元へ切っ先を突きつけ、激しい剣幕で問い正す。エルフは余所者への警戒心が強いのだ。
「俺はマルス」
「マルスだと?」
「お前達を俺のモノとするため、はるばるやってきたのだ!」
 マルスもまた腰の鞘から剣を引き抜き、喉元に突きつけられた銀髪の長剣を薙ぎ払った。
 素早い動きだ。
 普通、剣を引き抜き反撃するよりも、既に喉へ突きつけた剣をそのまま差し込む方が遥かに速いはずである。にも関わらず、マルスはあまりにも速い剣速で銀髪の長剣を打ち上げ、余裕の素振りで剣を構えたのだ。
「くっ、かかれ!」
 レミリアが声を張ると、マルスを取り囲んだ女エルフ達は一斉に飛びかかる。
 その数、ゆうに十人。
 それぞれの剣がマルスに向かって振り下ろされる。
 しかし、そのおびただしい剣撃の数々さえもマルスは素早く受け流し、見事の防御しきっていた。
「わ、我々の攻撃が届きません!」
 隊をなすエルフの一人が焦りの声をあげた。
 マルスは迫り来る周囲からの剣に向かい、とてつもないスピードで自分の剣を振り回す。剣と剣をぶつけ合い、マルスは相手の剣を弾くのだ。
 さながらそういう結界でも張られているかのように、マルスへの攻撃は振るった瞬間に全て弾かれ、勢いのためにエルフの剣は腕ごと打ち上げられる。再度構えて斬りつけるも、同じ現象が繰り返されるばかりだ。
 そして――。
「<イケ!>」
 マルスは言葉を唱える。
 すると、奇妙なことが起こった。
「あっ! いやぁぁ! ああぁぁああぁぁああん!」
「ひゃぁああぁあああ!」
 マルスを取り囲んでいた女エルフ達は一斉に喘ぎ出し、己の股下を手で押さえながら絶頂でくず折れる。熱を帯びた感じたメスの顔になりながら、ハァハァと息をあげて倒れて行くのだ。
「何!? 何が起こったというのだ!」
 レミリアは動揺する。
 マルスを包囲したエルフ隊は全滅し、全ての女が地に倒れていた。
 死んだわけではない。
 ただ、さも性的絶頂を迎えたかのようにイキ声を張り上げ、そして力尽きて行ったのだ。
「魔導だよ。俺には女をイかせる能力がある」
「イかせる……魔導だと?」
「そう。それが俺の魔導騎士として発現した能力なのだ! <イけ!>」
 マルスが唱えた途端だ。
 レミリアの股元は疼き出し、みるみるうちに激しい快楽が膨れ上がる。
 それはまもなく爆発し――。

「いぁぁあ、いやぁぁああああぁあ!」

 レミリアは仰け反りながら絶頂し、股からはポタポタと、お漏らしでもしたように愛液を垂れ流す。
 そしてバタリと倒れていった。

     *

 緑の深い森林の中を一人の女騎士が歩いていた。
 女騎士――リリアは長い金髪をなびかせ、凛とした目つきで遠くを見据えている。甲冑を身に纏ったリリアの胸元、乳房を覆う胸当てが丸い双山となっていることから、彼女がいかに巨乳であるかを物語っている。スカート状の腰の鎧からはむっちりとした太ももが覗いていた。
 まさしくリリアは金髪の美貌の騎士であった。
(この先が確か女エルフの村だったはず)
 リリアは進んでいく。
(食料を補給できるといいが)
 手持ちの荷物を思いながら、リリアは村へ向かってつき進んでいた。旅をして暮らすリリアにとって、荷物に食料が足りているかどうかは死活問題だ。長い旅路で携帯食料を消費している今、この先で何も補給できなければ苦しい思いをすることになる。
(もっとも、この森で獣を狩るという方法もあるが……)
 そう、食料は狩りによっても補給できる。木の実や食べられる野草を探す手もあるが、やはり村の食事にありつけるのにこしたことはない。村や町の方がおいしい料理にありつける可能性は高かった。

 やっとのことで、木を切り開いた開けた土地へ辿り着いた。
 こじんまりとした一本の木も生えていない土地空間には、ぽつぽつといくつかの木製の家が立てられている。せいぜい一人か二人が暮らす程度の小さな家と、奥には一回り大きな家がある。おそらく大きな家こそ町でいう王宮のようなもので、村で最も偉い者――村長あたりが暮らしているのだろう。
 ここがエルフの住む村なのだ。
 エルフ達もリリアの気配に気づいたのだろう。
 女エルフ達がどこからともなく駆け出して、一斉にリリアを取り囲む。十人のエルフ隊が抜き身の剣をリリアへ向けた。
「何者だ」
 一言、重々しく尋ねてきた。
 なるほど、ここは侵入者に対して当たりが厳しいらしい。
 警備隊であろうエルフ達に包囲され、リリアは四方八方から剣の切っ先を向けられる。少しでもおかしな動きを見せれば、またたくまに八つ裂きにされるのだろう。
「私はリリアという。旅をしてここまでやって来た」
「何の目的だ」
 様子がおかしい。
 警戒されているのだから、普通とは違う態度を取られるのは当然だ。しかし、それにしても、やけに紅潮した顔で、首に首輪を巻いている。アクセサリーとは言い難い。安っぽいエルフ達の首輪は、むしろペットにでも巻き付けるべきもののように感じられた。
「旅の中で食料が尽きかけている。どこかで補給したいと思っていただけだ。それ以外に用はない」
「よかろう。くれてやるから、早く立ち去れ」
 エルフの一人が木の実の詰まった袋を投げてきた。リリアの足元へ落ち、中の胡桃が何個かこぼれる。
 それを持ってとっとと帰れ、という意味だ。
 とことん歓迎されないらしい。
「十分だ。礼を言う」
 ここまで余所者への警戒心が強い村にいても仕方がない。
 無理に居座ったところで良いことはなさそうだとリリアは判断した。
 リリアは木の実の袋を広い、素直に立ち去ろうと思った。森のどこかで野宿をすれば夜は過ごせる。これだけの木の実があれば、また次の村や町へ辿り着くまでは食いつないでいけるだろう。
 しかし、背中を向けたリリアを呼び止める声があった。
「待ちたまえ」
 そこには男がいた。
 やって来た男に道を開けるようにして、エルフ達は隊を割る。
 その間をくぐって、男はリリアの元へ歩み寄ってきた。
「あなたは?」
「俺はマルスという者だ。リリアといったかな? この者達の無礼を許して欲しい」
 どういうわけか、人間がエルフ族を仕切っている。
 何かあるに違いない。
 リリアは眉をひそめた。
「余所者に警戒するのは当然だ。そんなことより、ここはエルフの村のはず。何故、人間がこの村を仕切っている?」
「それには色々とまあ事情があってな、追々話してやろう。みんな、この者を歓迎してやれ」
「はい! ただいま!」
 ただの人間の命令に、エルフ達は一斉に声を返した。
(どういうことなのだ?)
 エルフは人間に従う種族ではない。
 仲間同士でひっそりと暮らし、普段は人里には姿を見せない希少な種族のはず。
 何故、人間であるマルスの手下のようになっているのだろうか。

     *

 マルスは村で最も大きな家に住み、まるで王の玉座のような椅子に腰かけエルフの女をはべらせていた。両手に抱いた女を肩に抱き寄せ、股元には銀髪のレミリアを従わせている。
「この単時間で随分上達したな、レミリア」
「好きで上達したわけではない」
 レミリアは乳を露出し、マルスの肉棒を挟みしごいていた。谷間に深く挟みこむようにして捏ねあわせ、ペニスにはもっちりとした心地良い乳圧がかかってくる。擦り合わさる乳の狭間でマルスは乳悦に浸っていた。
「俺には女を自由にイかせる能力がある。逆らえないのも無理はないだろうな」
 その力によって、マルスはこの村を支配したのだ。
 女はイかせてしまえば果てていく。
 誰もマルスの力に逆らえる女はいなかった。
「くっ……」
 悔しそうに顔を歪めながらも、レミリアはその乳をペニスのために使っていた。
 レミリアはいい。
 村ではもっとも腕の立つ剣士らしく、銀色に輝く髪はしなやかに風になびく。さらりと指の溶け込んでいくような髪質と、透き通るような綺麗な肌、凛とした強い目つきが溜まらない。乳と尻も大きく膨らんでおり、最高のボディを兼ね備えていた。
 そんなレミリアが乳房を交互に上下させ、ペニスに乳悦を与えてくる。男根は限界まで勃起を極め、弓なりの反りながら今にも爆発しそうな勢いでぶるぶる震えていた。
 乳摩擦による乳肌の心地良さ。
 股間の奥から沸騰した欲望の塊が沸きあがり、亀頭の先から精の噴水をあげる。
「おら、顔で受け止めろ」
 噴き上げる精液の噴水はレミリアのアゴにべったりと張り付き、顔面の口元を中心に白濁で濡らしていった。
「私の顔に……。こんな……」
 さぞかし悔しいことだろう。
 だが、女というだけでマルスに逆らうことはできないのだ。
「尻を向けろ」
「己……」
 レミリアはマルスを睨みつつ、屈辱を噛み締めながら四つん這いになって尻を持ち上げ、白く丸い肉の丘をマルスに差し出す。
 マルスはその細い腰をがっしり掴んで、亀頭を秘所へあてがい挿入した。
「くぁあ!」
 奥まで突き刺すと、レミリアは仰け反る。
「ふははは! いいぞ? レミリア!」
 埋め込んだ肉棒は生温かいぬるりとした感触に包まれ、絞るような締め付けをレミリアの穴は与えてくる。その締め付けが刺激となり、腰を振るたびにマルスは絶好の快楽に興奮を増していった。
「くはぁぁ! あぁ! あぁっ!」
 熱い膣壁が柔らかくペニスを抱きしめる。包みこんでフワリと絡みつくような気持ち良さにマルスは激しく腰を振り、レミリアの尻を打ちつけた。
 ペチッ、ペチッ、ペチッ。
 腰を振るたびに尻の打ちつく音が鳴る。
「いいぞ? 最高の快楽だ!」
「ひぁぁあああ! あ! あ!」
 絡みつく膣の快感にすぐに射精感が沸きあがり、根元から精が噴き出そうとする。
「よし、イかせてやる。<イけ!>」
 唱えると同時に、
 ドビュゥゥゥン!
 マルスは中へ射精して、その熱くドロリとしたものを感じながらレミリアも絶頂する。
「いやぁぁああぁぁあああぁぁぁぁああああ!」
 引き抜くと、レミリアはその場にばったりと倒れる。
 膣口からはこっぽりと白い液体をこぼしていた。
 マルスが王座に座りなおすと、奴隷となった二人のエルフがマルスの股へ顔を摺り寄せ、濡れたペニスを舌で掃除し始める。まぶされた膣液とこびりついた白濁の跡を二人は丁寧に舐め取っていた。
 猫でも可愛がるかのように、マルスは満足げに二人の頭を撫でる。
「さて、せっかくお客さんが来ているところだ。リリアにも味合わせてやろう」
 マルスはじゅるちと舌なめずりをした。

     *

 村に招かれたリリアは一人のエルフの家へ連れられ、テーブルで料理を振舞われていた。
 マルスの指示を受けたエルフが、礼儀正しい従者のようにリリアを歓迎してくれたのだ。
 振舞われているのは鹿の肉と木の実を合わせて作られた極上のスープに、スライスされた燻製ハム、野草を盛って仕上げたサラダといった品々だ。
 どれも携帯食料などとは違う格別の味だ。
 リリアはおわんのスープを啜る。
 食えるときに食っておこうと遠慮なく料理に手をつけるが、この状況はとても怪しい。エルフが人間に従い、人間を村長のように扱っている。ペットのように安物の首輪まで付けられ、どう考えてもおかしな事態がこの村で起こっている。
「何故、エルフが人間などに」
 リリアは尋ねた。
 聞いた噂ではエルフは個体数がとても少なく、それ故に普段は安全な森の奥に身を隠すという。人間は争い、戦争を起こすからだ。そのためにエルフの高い身体能力を利用したがる人間がいるから、仲間の数が減ることを恐れた大半のエルフは人里離れた土地で暮らしている。
 と、旅する先々の村や町では聞いていた。
「それは……」
 目の前の金髪エルフは言葉を濁す。
「はっきりと教えて欲しい。マルスとは何者だ? 奴は何故、このエルフの村で偉い立場についているのだ」
 リリアは追求する。
「……奴はゲスだ」
 屈辱に歪んだ顔で金髪エルフは答えた。
「どういうことだ?」
「奴は我々を支配している。おぞましい手を使うあの男に、我々は抗えなかった。だからこうして我々は……」
 金髪エルフは悔しそうに拳を握り締める。
「どういうことだ。奴は一体……」
「リリア。今すぐ村を出るのだ。ここにいれば奴は必ず――」
 金髪エルフが言いかけた。
 その時だった。
 コンコン、
 ノックの音と共に返事も待たずに戸が開かれ、ずかずかと男が部屋へ上がりこんでくる。
 ――マルスだ。
 やけにニヤニヤしたマルスはテーブルの前へ、リリアの座る前までやって来た。
「リリアさん。あなたは旅の人間なのでしょう?」
「その通り、旅で暮らしている」
「女が一人で旅をしているとあらば、きっと剣の腕も相当なものなのでしょうな」
 マルスはリリアの腰に刺さった剣を見やってきた。
「かもしれんな」
 答えると同時に、金髪エルフが慌てた声を上げる。
「いかぬ! リリア! こいつはおそらく――」
 いいかけた言葉は、しかしすぐさま遮られた。
 マルスの一睨み。
 その目つき一つが彼女を怯ませ、口を閉ざさせてしまった。
 ――知りたい。
 一体、この男の何がエルフを支配しているのか。何故、人間がエルフの中で上の立場に立てているのか。謎に対する好奇心がリリアを?き立てていた。
「何か用事があるのだろう? マルス」
「いかにも、わたくしは剣の立ち合いを見物するのが趣味でしてね。是非、うちの村でも最も腕の立つエルフと手合わせをして頂きたいのですが」
「エルフと手合わせ、か」
 高い身体能力を持つエルフ族。
 それを相手にどこまで自分の力が通用するのか、試してみるのも悪くない。
「どうです? リリアさん」
「よかろう。受けて立つ」
 リリアは席を立ちあがった。
 できるだけマルスと接触してみるのだ。彼の近くにいることによって、彼の何がこの村で支配力を発揮しているのかがわかるかもしれない。
 行ってはならない。
 とでも言いたげな金髪エルフの目がリリアを見ていたが……。
 しかしリリアは、それでも好奇心を抑えることはできなかった。

 村の真ん中、開かれた土地に呼ばれたリリアの前に、一人の美貌のエルフが立っていた。エルフとはこぞって美しい種族だが、しかし他の誰よりも彼女は輝いて見える。
 長い銀髪を風になびかせた凛々しいエルフの女騎士だ。
「彼女はレミリア、この村の最高の剣士です」
 マルスはやけに丁寧に喋る。
「レミリアだ! お手合わせ願いたい」
 彼女は高らかに名乗り、剣を引き抜いた。
 首元をみれば、やはり安っぽい首輪がついていた。
 この村のエルフには何故か全員、同じ首輪が付けられている。
「リリアだ! あなたと手合わせできることを光栄に思う」
 自分もまた剣を抜き、お互いに構えをとった。
 緊迫の空気。
 張り詰めた静寂の中、二人はまず睨み合っていた。
 その道の手練というのは、相手の動きを先まで読める。どんな時、どのように動くのか。積み上げられた経験によってある程度の予測が可能なのだ。
 リリアが見立てる限り、レミリアの経験量はとてつもない。ただならぬ覇気のオーラからすれば、おそらく筋一つでも動かせばその瞬間に先の先まで手の内を見透かされるだろう。
 だが、それはリリアも同じだ。
 もしレミリアが下手な動きを見せようものなら、リリアとて相手の動きを先まで読む。どのような動きで剣を振るうのかを読み取って、それに合わせた動きを取ればあっというまに完勝というわけだ。
 読み合いが続いている。
 こうしていても、お互いにらみ合ったままで何も展開は変わらない。いや、それどころか先に集中力が切れ、心に隙を作った方の負けとなる。するとあっという間に虚を突かれ、たちまち負けることになるだろう。
 寿命の長いエルフにとって、集中力の持続では人間より遥かに有利だろう。
 ならば――。
 リリアはわずかに切っ先を揺らしてみる。
 あえて自分の動きを読ませ、隙を晒し、誘いをかけるのだ。
 瞬間、レミリアは地面を蹴って踏み出してきた。
「はぁ!」
 ガキィイン!
 激しい金属音と共に剣と剣が混じり合う。
「やるな、人間」
「あなたこそ」
 リリアは相手の剣を押しのけ、突きを繰り出す。レミリアはそれを弾き、続けざまに円を描くように切りつけてくる。リリアは背中をそらして回避を行い、剣を大振りしたレミリアの隙を狙う。が、レミリアはすぐさま構えを取り直し、リリアの剣を受け止めた。
「人間がここまでやるとは」
「甘くみていたのだろう? だから簡単に踏み込んできた」
 リリアは混じり合う剣をなぎ払い、打ちつける。剣を叩かれたレミリアの腕は横に開かれ、ボディががら空きとなった。
 その瞬間を狙い、リリアは剣を突き付ける。
「わ、私の負けだ……」
 リリアの切っ先はレミリアの喉元に触れる直前で止まっていた。
 いや、かすかに食い込んでいる。巻きつけられた首輪にほんの少し、わずかながらに切っ先が食い込み、首輪の装飾を傷つけている。
 立ち合いはリリアの勝利に終わった。
「はっはっはっは! さすがですな!」
 マルスはぱちぱちと拍手しながらリリアに歩み寄る。
 どこまでも怪しい奴め。
「お世辞はいい。聞きたいことがある」
 リリアはその切っ先をマルスへ向けた。
「ほう、なんですかな?」
「私の目は誤魔化せない。あなたから感じる覇気の強さは騎士のもの。あなたがこの村を支配しているのは、その剣の腕ゆえか!」
「剣、というのは違いますな」
「何?」
「あなたにも体験させてあげましょう。快楽を――<イけ!>」
 その瞬間だった。
 リリアの秘所が熱くなった。子宮の奥から込み上げるような欲望の熱が沸騰し、吹き上がり、穴の先から愛液が噴出する。
「こ、この感じは一体――! あっ! あ! あぁっぁぁぁぁぁぁぁあああ!」
 スカート状の鎧の下、覗けて見える太ももから滝のような愛液を流しながら、魔力によってリリアは絶頂に果てていった。

 目が覚めると、リリアは椅子の上にいた。
「ひゃあ! あぁぁん! あぁあぁぁ!」
 そして目の前では全裸の男女が――マルスとレミリアが交じり合っていた。マルスが正常位で腰を振り、奥を突かれるレミリアは喘ぎ仰け反りよがっている。人間を相手に、気高いエルフがあらぬ痴態を晒している光景がリリアには信じられなかった。
「マルス! 何をしている!」
「見ての通りセックスだ」
 マルスは先ほどまでの丁寧語などなかったように、調子付いた男口調でレミリアを突き上げる。
「ひぃあぁあ! あぁあ! いやぁぁあ! あああ!」
 レミリアは腰をくねらせるようにして、甲高い喘ぎをあげている。突かれるたびに豊満は乳房が上下に揺れ、口元からはだらしなくヨダレが垂れていた。
「今すぐやめろ!」
 リリアはいきり立った。
 何故なのか、リリアは拘束されていない。気絶したところを捕らえたのなら、腕の一つも縛られていてもいいはずだが、どういうわけかリリアは椅子に座らされていただけで自由の身だ。おまけに腰には武器まで残っている。これでは抵抗してくれと言っているようなものだ。
 何か裏があるに違いない。
 拘束を必要としない理由が何かあるのだ。
 ふと気づけば、首にはあの例の首輪が巻かれていた。安っぽい首輪の微妙な締め付けを皮膚に感じ、リリアは自分の首に触れてみる。やはり皮製の家畜やペットにでも巻くような程度の代物だ。
 そんなものを巻かれるなど、屈辱を感じる。
 リリアはゆっくりと剣の柄へ手を伸ばし、ぎゅっと強く握り締めた。
 ――瞬間。
「<座っていろ!>」
「うあ!」
 マルスの言葉と同時に、リリアは見えない重力に襲われた。まるでいきなり空気が重くなり、それが肩から圧し掛かってきたかのように重さに立っていられなくなり、リリアは膝を折り曲げ、尻餅でもつくように椅子へ戻った。
「これは……! 何かの魔法か!」
「ああ、そうだとも。その<隷属の首輪>を巻かれた者は所持者の命令を何でも聞く。お前は俺に逆らえないというわけさ」
 つまり、拘束はされていた。
 手足を縛るのでなく、呪いの首輪を巻きつけることで抵抗を封じているのだ。
「ゲスめ! これでエルフの村を支配していたのか!」
「そうだ。俺は魔導騎士だからな――<イけ!>」
 マルスが唱える。
「ひゃぁぁぁぁああああ!」
 レミリアはたちまち絶頂し、力尽きたように動かなくなった。
「それも魔導の力か」
「魔力の才能を持つ騎士には能力が発現する。俺に備わっているのは女をイかせる力だ」
「破廉恥な能力だな」
 女を自由に絶頂させるということは、果てさせることができるという意味だ。もし、戦いの最中に強制的な絶頂を迎えさせられれば、戦闘は不利では済まされない。勝ち目がない。まさに女殺しの能力だ。
 その力でもってエルフ達に絶頂を与え、力を失ったところへ<隷属の首輪>を巻く。戦いでも勝てないというのに、加えて魔法の呪縛で捕らえられるのだ。二重の見えない拘束がエルフ達を縛り、今はリリアさえも捕らえられている。
「俺は女を支配する。俺だけのハーレム帝国を作り上げる! そのために旅先で女しかいないエルフの村があると噂を聞きつけ、こうして支配しに来てやったというわけだ! くはははははは!」
 マルスは怒張したそれを剥き出しにしながら、リリアの前に立ちすくんだ。
「とことんゲスだな。そんなことのために魔導を使うか」
「ふん。魔導騎士は魔力の維持に儀式行為が必要となる。体を傷つける、絶食する、瞑想する。魔導を発現させた騎士達には様々な儀式行為が能力と共に宿ってしまう。魔力を維持するために必要な俺の場合の儀式行為は――セックスだ」
「なんという奴だ」
 それでは、まさしく性行為のためだけに生まれたようなものではないか。
 まぎれもない女の敵だ。
 下らぬ野望を持ったマルスを野放しにするべきではない。
「リリアよ。貴様に抵抗手段はない。まずは俺の一物でも咥えてもらおうか」
「何だと? 誰がそんな――」
「おいおい、<隷属の首輪>があるんだ。お前は咥えないわけにはいかないんだよ。ふふっ、悔しいだろうがやってもらうぞ? <咥えろ!>」
 首輪の魔力がリリアの全身を蝕み、神経の内側からリリアを支配する。
「くっ! 体が勝手に……」
 力で抵抗するも、むなしい行為にすぎなかった。
 リリアあえなくマルスの元に膝をつき、その亀頭先端へ唇を近づけることとなった。

 目の前にそそり立った肉棒が、しだいしだいにリリアの顔へ近づいてくる。
 いや、リリア自身が動いているのだ。
 リリアのぷっくりとした唇がペニスへ迫り、やがて太く長く隆起した亀頭の先と接触寸前になっていく。
「うっ……くっ……」
 首に力を入れて抵抗し、なんとか頭を後ろへ下げようとする。だが、それができない。そもそも抵抗のために筋に力を入れること自体ができず、まさに己の体が勝手に操作されている。
「観念するのだな」
「おのれ……」
 リリアに唯一できた抵抗は、マルスを睨み上げることだけだ。
 睨みながら、リリアの大きく開いた口がマルスの亀頭を包みこむ。
「う〜ん。いいじゃないか」
 リリアの口へ少しずつ、太い肉茎が埋め込まれる。長かった棒の半分近くまでがリリアの口内へ隠れていき、プルプルの熟れた唇が肉棒を締め付けた。
(おのれ! こんな奴のを……)
 リリアの舌は勝手に動いた。口内でべろべろと這いずり回り、肉棒へまんべんなく唾液をまぶしていく。
「上手だ上手だ」
 やらせているのはマルスだろうに、煽るかのようにリリアの金髪を撫でてくる。
「んじゅるっ、じゅるぅぅぅ」
 相手の腰を抱くような口奉仕でリリアは頭を前後に振るう。引き抜くように、そして押し込むように、前後運動と共に舌と唇で肉棒の表面をなぞり摩擦し、唾液を塗りつけるようにねっとりとした刺激を与える。
「おら、出すぞ?」
(や、やめ……!)
 これだけでも堪えきれない屈辱なのに、飲まされるのだけはまっぴらだ。
 リリアは必死の思いで頭を後ろへ動かそうと気を張るが、決して体は自由にならない。リリアの肉体はリリア自身の意思を離れ、やりたくもない口技を披露するばかりである。
「んじゅぅ、じゅるぅぅぅ」
 卑猥な水音をたて、鈴口を吸い、そして貪る。
「おらおら、いくぞ? 発射だ!」
 マルスはリリアの口内に精を弾けさせた。熱いザーメンを左右の内頬に撒き散らし、口内を白いコーティングで覆い尽くす。ムワ……と舌に染み入る青臭い味に満たされ、リリアは表情を歪めた。
 ゴクン。
 喉が勝手に精を飲み込み、食道を通じてマルスの白濁が胃袋に収められる。
(く、悔しい……)
 こんな男の汚液が体内で吸収され、リリアの肉体に取り込まれてしまうのだ。

「ほら、今度はその胸を使え」
「このっ……」
 腕が勝手に動く。
 リリアは鎧の胸元から金具をぱかりと外し、甲冑のあいだから豊満な乳房を露出する。乳の狭間に肉棒を誘い込み、挟みこんだ。しごくように摺り合わせ、リリアはマルスに快楽を与えていく。
「う〜ん。上手じゃあないか」
 マルスはご機嫌にリリアの頭をポンポン叩き、撫でまわして髪をくしゃつかせる。
「貴様……」
 悔しながらのパイズリがマルスに優越感を与えていき、それに比例するかのようにリリアの屈辱感も増していく。出したばかりで縮みかけていたマルスのソレだが、みるみるうちに硬く膨らみ元の元気を取り戻していた。
 剛直の熱さを乳房の間に感じ取る。乳圧をかければかけるほど乳房の肌に肉棒の熱を感じ、ビクンと脈打っているのまでもが伝わってくる。
 こんなにも熱く硬いものだなんて、リリアは生まれて初めて実感していた。
 最低な男を相手に……。
「ほれ、いくぞリリア」
 ぺニスがドクンと唸りを上げ、乳の中からびくびく仰け反る。
 白い噴水がその先端から噴きあがり、アゴから顔が白濁にまみれていく。顔射されたリリアの顔にはドロドロとした精の塊がこびりついた。

「さあて、寝そべるんだ」
 とうとう穴の入り口にマルスの亀頭があてがわれ、それがゆっくり埋め込まれる。
「うっ、く……。こんな奴に……」
 熱く太いものにねじ込まれ、太い亀頭がリリアの膣口を押し開く。狭い膣道を拡張しながら侵入され、リリアは熱い鉄棒でもねじ込まれたような心地に突き上げられる。
リリアは純潔を奪われた悔しさに打ちひしがれた。こともあろうに女を性玩具のようにしか考えていないマルスの肉棒が、自分の中に出し入れされているのである。体内で、膣内で動く硬い感触が嫌というほど伝わってきた。
「ぐぅっ、抜け! 抜けぇ!」
 マルスは無慈悲に膣壁をえぐり、最奥を突く。
「どうだ? 気分は! 言ってみろ!」
「最悪に決まっている!」
 リリアは顔中の筋肉を引き攣らせた。
「ふはは! 俺は気分がいいぞ!」
 マルスはリリアの腰を掴み、リリアの悔しがる顔を上機嫌に見下ろしていた。腰を打ち付けることで乳を揺らし、上下に弾む乳房の有様を眺めて目で楽しみ、それでいて肉棒でのピストン運動だ。
「ひきぃぃぃっ」
 破瓜の痛みにリリアは喘ぐ。
「いい声だ。このまま俺の味を覚え込ませてやる」
 膣口はまるで粘土だ。硬く熱い肉塊の出入りで穴の形は変形し、膣壁がマルスの形に合わせて拡張される。自分がこのままマルス専用になってしまうような恐ろしさが込み上げて、リリアは必死で無意味な抵抗に打って出た。
「抜け! 抜けぇぇえ!」
 わめきあげ、押し出そうと腹に力を入れる。
 だが、下腹部への力は膣口をキュっと引き締めペニスを締め付ける。かえってマルスを悦ばせるだけになり、抵抗の意味をなしてはいなかった。
「ほれ、ほれ!」
「や、やめ! もうやめろ……!」
 猛々しかった女騎士は涙を浮かべ、屈辱に引き攣った顔でマルスを睨む。ロクに抵抗も出来ないリリアの悔しがる表情は、それこそマルスを悦ばせるためのエッセンスであった。
 マルスは調子付いたにやけ顔で腰を振る。
「ふぁぁぁ! やめろぉ……」
 何度も奥を突かれ続け、リリアの声は弱りはじめていた。
「ほれほれほれぇ!」
「ひぃぁぁぁ……」
 リリアはその金髪を振り乱す。
「さあ受け取れ!」
 そしてだ。
 最奥に亀頭をあてがった肉棒はビクビクと脈動し、熱い精を膣内に吐き出す。胎内に広がるドロリとした白濁の熱に、リリアは自分が何をされたのかを深く実感した。
「き、貴様……。中に出すなど……」
「ようこそ女騎士リリア、俺の村へ」

 その後、周辺の村や町にはある噂が広がっていた。
 森の奥にある村を訪れ、二度と帰った女はいない。
 そこへ行った女は必ず奴隷にされてしまうと。




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