催眠入試面接 樫野天美


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 ドアノックの音がよく響く。
「どうぞお入り下さい」
 高校入試の面接官を務める俺は、内申点などの資料を片手にして、入室してくる中学三年生の女子を見やった。
 この面接は一対一だ。
 俺は簡素な机に資料を置き、受験生は正面に用意してある椅子へと座る。そうして一人ずつ生徒の内面を見ていくが、今この子にはとても好感を抱いた。
「受験番号三十二番。○○中学。樫野天美(かしの・あまみ)です」
 声のはっきりとした女の子だ。
 それに微笑ましいルックスといえる。
 今にも尻尾を振って懐いてきそうに思えるのは、チワワのようにつぶらな瞳を輝かせ、小柄な愛想が垣間見えるからなのだろう。真面目な優等生の顔つきでも作ろうとしているのか、どうにかこうにか表情の形を整え、この面接に対して、本当に真剣に取り組もうとしていることがよくわかる。
 しかし、緊張がありありと浮かび上がり、肩も表情も強張って、きっと本人がイメージしているであろう、物言いのしっかりとした真面目な生徒になりきれていない。
私生活ではもっとはしゃいだ部分のあるタイプと見える。元気というかテンションが高いというか、けれど本番では緊張しやすい性格だと、長年の教師経験から俺にはわかった。
「どうぞお座り下さい」
「失礼致します」
 微妙な声の上ずりからも、緊張しつつも頑張っている部分が見える。
「それでは早速の質問ですが、樫野天美さん。当校の志望動機を教えて下さい」
「はい。私の将来の夢はパティシエです。製菓・調理の実習があり、各業界に人材を送り出した実績のある貴校こそ、私が目指さなくてはならない学校であると考えています」
「製菓関係の授業などは、当校以外でも取れるわけですが」
「いいえ! あの有名な先生がいらっしゃるのは貴校です! 私はこの学校でなければいけないんです!」
 肌を炙るような熱気と、ありもしない風圧を俺は感じた。
 ――本物だ。
 当たり前の話だが、やれ小学生や中学生の頃から将来を見据え、どんな道のりを辿ってその職につくべきかと、明確なビジョンを見ている子供は少ない。よしんば夢があっても、どうすれば実現できるかのレールが見えていない子がほとんどだ。
 樫野天美は違う。きちんとしている。
 そういう未来を見据えた人間にしか出せない気魄とオーラがこの子にはある。何年もかけて数多くの生徒を見ている教師という人種には、さらには面接官などやって人を選ぶ立場にある人間には、人のそういうオーラを察知できるのだ。
 とはいえ、述べられた言葉自体はまだ浅い。
 ――将来は何をやりたい、だからこの学校。
 ――この学校に有名な先生がいる、だからこの学校。
 誰にでも言えることだ。
 しかし、手元の資料によれば、小さい頃からお菓子教室に通い、製菓コンテストで入賞及び優勝といった実績を持つ逸材であり、五教科の成績も悪くない。行事もきちんと取り組み、とても素直で良い子だという中学担任からの評価もある。
 この時点で合格でも良さそうだが、もう少しだけ見極めたい。
 いや、楽しみたい。
「では樫野さん。起立して下さい」
「……っ? はい」
 何だろうかと、微妙に首を傾げつつ、天美は言われるままに立ち上がり、綺麗に背筋を伸ばした気をつけの姿勢を取る。
 そして、俺は明らかにおかしい発言を行った。

「スカートをたくし上げなさい」

 いくら面接官の言葉であり、大人が子供に行う指示であっても、さすがに素直に従うわけがないだろう。
「はい。失礼致します」
 何の疑問もなく、天美はスカートを持ち上げた。

 ――俺の催眠能力だ。

 俺が面接で人を見極めることに向いているのは、少しばかり特別な能力を持って生まれて、それが子供の才能を見抜くための役にも立つからだ。どんな性格で、どれくらい真面目だったり、しっかりしているのかを調べるには、催眠でじっくり喋らせるのが確実だ。
 もっとも、経験則から催眠をかけずとも大抵は見抜けるが。
「可愛いパンツですね」
「う……」
 天美の顔はみるみるうちに赤らんだ。
 俺の催眠能力は、どんな指示でも疑問なく従うようにさせられるが、屈辱や羞恥心といった感情まで消し去るわけではない。パンツを見せれば、パンツを見せたなりの恥じらいがあり、天美の頬は可愛らしく染まっているのだ。
 まず、俺はその表情を楽しんだ。
 それが面接に必要な行為だと思い込み、合格のためにこそ恥を忍ぶ。きちんと宿題を済ませるのと同じような、先生の言うことはきちんと聞くべきような気持ちから、スカートをたくし上げている天美の姿は――。
 恥ずかしいけど、見せなくちゃ……。
 といった具合に、素直さの中に諦めの感情を混ぜ込んでいる。
「とてもいいセンスをしている。可愛らしくて興奮するよ」
「あ、ありがとうございます」
 天美のショーツはチェック柄だ。
 チェックの中でも、ギンガムチェックと呼ばれる格子柄は赤と白だ。真っ赤なラインが幾つも交差することで、白い正方形のボックスが形成される。ゴム部分にはレースが通り、髪のサイドリボンのように可愛く、太ももの上に位置した片側だけに、大きな真紅のリボンが装飾として取り付けられていた。
 俺は質問を続行した。
 得意な菓子は何か、いつもどのくらい練習するのか、研究資料をノートにまとめたりなんてしているのか。
 ショーツを眺めながら、俺はその答えを聞いていた。
 まるで茹で上がったような赤面のまま――

「わ、私がパティシエを目指すきっかけは、幼稚園の頃に見たアニメで、お菓子作りの作品を見ていたからです。小さかった私は自分でもやってみたいと母親にねだり、初めはクッキー作りを手伝わせて貰いました。幼稚園児の頃ですから、やったことといえば型抜きでしたが、自分の好きな形にクッキーが焼けたことが嬉しくて、その後もたくさんのお菓子作りに挑戦したいと母親にねだり続けていました」

 ――スカートを握る拳に力を込め、肩の力んだ羞恥の震えを起こしながらも、天美は真面目な受け答えに徹していた。
「一旦、スカートを下ろしなさい」
 俺が指示を出すのは、天美の喋りを中断するタイミングだ。
「はい」
 天美はホッとした顔でスカートを下げるが、俺はすぐに次の指示を行う。
「全裸になって下さい」
「え?」
「もう一度言います。全裸になって下さい」
 俺の催眠能力は、そんな指示でさえ疑問を抱かせない。
 あくまでも面接の一環に過ぎないのだと思い込ませる。
「……わかりました」
 合格のためだと、天美は覚悟を固めた表情で、ぎゅっと唇を丸め込んだ恥じらい顔で、まずはワイシャツに通したリボンを引き抜く。
 ブレザーのボタンを外すごとに、その内側にある白い面積が広がっていく。
 一枚目を脱ぎ終われば、丁寧に畳んで椅子に置き――。
 今度はワイシャツのボタンを上から下へと、少しずつ左右に開けるごとにチェック模様のブラジャーが見えてくる。腹部が、ヘソが覗けて見え、やがて上半身は下着姿となる。ショーツと同じギンガムチェックに、肩紐をレースで華やかにした可愛いブラだ。
 綺麗にワイシャツを畳む手つきは素早い。
 テキパキとした行動だけを見るなら、あたかも脱衣への抵抗など無いように見えるのだが、顔の赤みは確実に増している。さっきまでは肌色だった耳でさえ、気づいてみれば茹タコよりも赤い有様だ。
 スカートのホックに手をかけて、完全な下着姿になると、もう涙まで堪えている。
「大丈夫ですか?」
「はい! 合格のためです!」
 受け答えのため、マナーを守ってか真っ直ぐ気をつけの姿勢を取るが、顔だけは恥ずかしいとばかりに天井へ向いている。頬の筋肉が極限まで持ち上がり、これ以上ないほどの力でまぶたが閉ざされているのが、顔の微妙な角度のおかげでよく見えた。
「さて、樫野さん。私が脱衣を指示した意図は何だと思いますか?」
 当然、受験者はそんな質問など想定しない。
 天美はこの場で答えを考えることになる。
「この面接に望む心意気を示すためと考えます!」
 自分が面接官の目を見ていないと初めて気づいて、天美は慌てて顔を正面に向け、強い意志を表明せんと瞳を開く。
「それは裸で気を引くという意味ですか?」
「違います! 度胸を示すためです!」
「わかりました。ではブラジャーも外して下さい」
「はい!」
 背中に両手を回す顔からは、心の叫びが聞こえてくる。
 夢のため! 夢のため!
 本気でパティシエを目指す気持ちがあるからこそ、それが必要なことだと思い込む天美は、恥ずかしいことより合格を優先している。
 ブラジャーが外れた中からは、ふんわりとした触感のありそうな、けれど巨乳には程遠い美乳が現れていた。
 球体の端だけを切り取ったような、薄くて厚い形状は、さしずめ皿のような膨らみというのが相応しいか。
 まるで砂糖菓子を積もらせて作ったように、どことなく甘い香りが漂うようで、見ているだけでクラクラと酔いで頭が揺れてしまう。乳首の色も、純白の上に優しく添えた桜色として飾り立てられ、こちらに向かって硬く突起してきていた。
「さ、さ、最後の一枚も脱ぎますか!?」
「そうですね。こちらへ来て頂いて、脱いで私に渡して下さい」
「では失礼致します」
 わざわざ頭を下げて一礼してから、俺の机に距離を詰め、腰の両側に指を差し込むなりショーツを下ろす。
 ずるっ、と。
 後ろから眺めたなら、ショーツという名の皮が向け、中身の尻が丸出しとなる瞬間をよく拝めたことだろう。
「どうぞ。お受け取り下さい」
 前屈じみて身体を折り畳み、その先で足首からショーツを取り出す天美は、まるで王に何かを謙譲しているように、深々と頭を下げていきながら、両手でピンと伸ばして俺に手渡す。
 どんな気持ちだろう? どんなに激しい感情を沸かせているだろう?
 羞恥心の強い乙女が下着を手渡す。面接官と受験者という関係の中で、合格のためには逆らえない気持ちで屈辱を飲み込み、痙攣じみて震えた両手で俺にショーツを受け取ってもらおうとしている。
 顔の見えない今一瞬なら、俺に対するマナーはいらない。
 きっと、ありとあらゆる羞恥や屈辱の浮かび上がった表情で、歪みに歪んだ顔つきが、そこにあるはずなのだ。
「よろしい」
 愉快な気持ちで受け取ると、手の平に天美の体温が伝わる。
 顔を上げた天美は、一歩二歩と、後ろへ下がる。
 アソコの毛は薄っすらとしていた。細い方なのだろう。灰色の草原はささやかに、割れ目の部分はぴったりと綺麗な一本筋だ。
 天美はそれを隠しもしない。
 片足に体重をかけたり、手で隠して姿勢を崩すのは、そのまま不合格の恐れに繋がる。本当は隠したいのが、そもそも脱ぐことすら嫌だったのが、表情からありありと伝わるが、そんな自分の気持ちを抑えてでも、天美は合格を見据えていた。
 首の部分を境界線に、上とした下とで赤面と美白肌に分かれている。
 触れれば火傷しそうなほどに染まりあがり、頬や唇の周りから、眼輪筋や眉間にまで力が入り、筋肉が震えている。目尻に溜まった涙の粒は、もう少しで流れ落ちそうなまで育ち、肩から指先にかけても力んでいた。
 天美の目はどこかショーツを見ていた。
 楽しい玩具のように弄り回し、クロッチの裏側にあるおりもののシミを眺めてさすっていると、いかにも返して欲しくてたまらない視線が俺の手元に突き刺さる。
「もう一度初めの質問を行います。我が校への志望動機を教えて下さい」
 ここからは全裸で受け答えをしてもらう。
「はい。先ほど言いました通り、私の夢はパティシエです。この学校の授業を通して、製菓についてより深く学び、また進学先として合格率の高い○○大学を目指すことも考えています。また有名な先生もいらっしゃるため、私の将来にはどうしても欠かせない学校だからです」
 心まで丸裸なのだ。
 本気なのだとよくわかる。
「パティシエになって、店を開きたいとか。考えているんですか?」
「いい、教えていきたいと思っています。以前、この学校の見学に訪れた際、小さい頃からお菓子を作り続けた私ですが、そんな私が感銘を受けてしまうような助言を頂きました。お菓子作りに強い学校だとは知っていましたが、ここなら学べると、あのとき本当に実感しました」
「教わることで感動したから、自分も教える立場になりたいと」
「はい。ですから一度は菓子職人といての仕事に就き、それから夢を目指す子供達の背中を押してやれる立場につきたいなと」
「才能のある子や、無い子もいると思いますが」
「だからこそ、才能を見抜いてあげる目は大切です。それに特別な才能がなくても、本当にお菓子作りが好きであれば、何か良い道が必ずあります。プロのパティシエとして華やかな活躍をするだけが人生ではありません」
 自分なりに考え込んではいるのだろう。
 実年齢よりも大人と見たが、肉体に関してはまだ中学を卒業していない。胸の成長にはまだ将来性があり、毛もこれから濃くなるだろう。今のくびれはかすかだが、これから発育が進めば、よりくっきりとした腰のカーブが出来上がる。
「オナニー経験はありますか?」
「……あっ、あります」
 天美の声は上擦った。
「エッチですねぇ?」
「うぅ…………」
「セックスの経験はありますか?」
「……いいえ」
「では処女ですね」
「は、はい……」
「アソコに手をやり、実際にオナニーをして見せてください」
「……はい。わっ、わかりした」
 何も疑問を抱かないようにしているのだから、躊躇うことはあっても、何故そんな指示が出るのかという戸惑いが出ることはない。
 天美は自慰行為を開始した。
 背筋を伸ばし、両足とも真っ直ぐに合わせてある。正しい姿勢のまま右手だけが、アソコの上で割れ目をなぞり、顔がだんだんと俯きがちになっていく。
 感じろ……感じろ……。
 俺は催眠の念を送っていく。
「んっ、むふぁ……」
 かすかな息の乱れが聞こえてきた。
「気持ちよくなってきましたか?」
 人前でオナニーを見せびらかし、それが気持ちいいのかと答えるわけだ。頷くことの恥ずかしさは途方もないはずだ。
「は、はい……」
「確認しますので、机の横のところまで来てください」
 俺は椅子の向きを変え、ちょうど目の前まで来てもらう。手の届く距離にもなれば、羞恥に歪んだ表情はよりよくわかる、俺と視線を合わせるのも辛くてか、瞳が上下左右に泳ぎ回っているのが見えた。
 綺麗な割れ目へと、俺の指で触れてみる。
「ひっ、うぅ……!」
 太ももの上に置かれた拳が、みるみるうちに硬く震えた。
「なるほど濡れていますねぇ?」
 煽りかける俺の言葉がよく効いて、天美の瞳が揺れ動いた。
「休め」
 姿勢の指示で、天美の両手は腰の後ろへ回っていく。足が肩幅程度に開くことで、より性器に触れやすくなった。
「あっ……っ、ん……んひぁ……あぁ……あっ…………」
 中指を立てて挿入すると、表面を流れ落ちるようにして、手の平にも手の甲にも、天美の愛液が伝ってくる。上下に動かすにつれ量は増え、中指の皮膚全体が愛液のコーティングを帯びていく。
「ひっ……んぁ……あっ、あうぅ……んぅ…………」
 気持ちよくてたまらない脚の疼きが見て取れる。ピストンによって腰が震え、首でもよがって顔があらゆる方向に振られている。脳が沸騰している勢いの赤面ぶりは、よく温まった顔の熱気が、俺まで伝わってくるかのようだ。
「ではこれから、奉仕による採点を行います」
「ほ、奉仕ですか……?」
「いかに面接官が喜ぶかによって、合否判定に影響が出ますので、自分なりによく考えて性的奉仕を行ってください」
「……そんな――いえ、はい!」
 躊躇いや遠慮は、さっそく得点に響くと考え、天美は自分の悲痛な声を咄嗟に抑え、やる気に満ちた表情を表側には浮かべていた。
「……まずはその――手で――致します!」
 天美は俺の下に跪き、たどたどしい手つきで素早く、全ての躊躇いを抑えてスムーズにベルトを外す。俺の肉棒を手掴みして、初めてに違いない手つきで上下にしごき、これ以上ないほどに強張った上目遣いで俺の顔色を伺った。
 この面白いところは、本当は抵抗に満ちた女の子が、合格のために必死になり、恥じらいも何もかも心の奥底に封印しようと努力する姿である。
 俺は肉棒に神経を集中した。
 柔らかい手の平は、どこか迷いに満ちた指圧を加えている。これでやり方は正しいのか。自分はきちんと、相手を気持ちよくさせているのか。それが天美にはわからないから、不安でたまらないわけだ。
 熱意だ。熱意を伝えろ!
 奉仕努力が評価に繋がるぞ!
 と、俺はそのように念を送った。合格への気持ちが強ければ強いほど、奉仕に励むようになる操作である。天美の心意気が、ダイレクトに行動に反映されるのだ。
 天美の手コキは活発化となった。
 何としても快楽を与えてやろうと、合格を賭けて一生懸命になった気持ちが手の平に宿されていた。
「強く握りすぎてはいませんか? お加減はいかがですか!」
 それは熱意の眼差しだった。
 熱血のスポーツマンが、勝利へ向かって闘志を燃やす。ライバルとの戦いに血を滾らせる。そんな熱い場面でしか、決して見かけることのないような、火の宿った瞳で、天美は俺のムスコをしごいている。
「問題ありません。続けて下さい」
「わかりました! ――ちゅっ!」
 あまつさえ、亀頭にキスまで行っていた。抵抗や躊躇いの気持ちを振り切って、えい! と、そんな掛け声の聞こえてきそうな、思い切った口付けで、俺の鈴口と天美の唇は触れ合った。
 すぐに唇は離れ、ただの手コキに戻るが。
「――ちゅっ」
 二度目のキスが行われた。
「――ちゅっ」
 三度目。
 何度も唇を押し当てて、やがては先っぽだけをわずかに含んだ状態で、上目遣いで俺を見ながら手コキを続けた。
 ――絶対に合格してみせますからね!
 そんな熱意の篭った声が聞こえてきそうだ。
「ちゅぅぅぅぅぅぅ――」
 カウパーまで吸い始めた。
 なんたる努力か。
「はむぅぅ……んっ、じゅるぅ……」
 ついには咥えて、フェラチオまで始めていた。
 拙いながらも、自分の熱意を面接官にアピールするための気持ちが、この舌使いにはたっぷりと込められている。
「仕上げです。壁に両手をついて、お尻を突き出して下さい」
「はい!」
 天美は迷わずそうしていた。
 恥じらいなど、それを上回る熱意によって振り切っていた。
「では最後の『審査』を行います。絶対に動かないように」
「はい!」
 そして、俺はバックからの挿入を行った。
「んあぁぁ……!」
 一瞬だけ仰け反るように、弾んだ首が高く持ち上がり、すぐに脱力した天美は、自分の肩に頭を落とした。

 ――じゅぷっ、ずぷっ、にゅぷっ、ぬぷん!

 お尻に腰をぶつけるように、ゆさりゆさりとしたピストンを行うと、尻肌からの打音と膣穴からの水音が混じりあい、静かな室内に鳴り響く。
「――んっ! んんっ、んっ! んぁっ、あっ、んんん!」
 天美はじっと堪えていた。
 きっと、床だけを見つめて辛抱強く、こんな形で処女を失っている事実に耐え、快楽さえも我慢している。
 さすがに素晴らしい。
 合格に賭ける思いは本物だ。

 合格! 合格! 合格!

 やがて、俺は天美の尻に射精した。
 天美はというと、服を着替えたあとで、退室のマナーでさえも守って、最後の最後まできちんとしていた。




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